選挙の春。

今日は雨模様。明日は24度、暖かくなりそうです。

イースター休暇も残り1週間を切りました。

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休暇中にもかかわらず、クラスメールがWICHTIG!!の嵐です。何かと言うと、学長選が近く、その選挙に関する連絡事項。メールが長すぎて、リンクが多すぎて、流し見しかしていない私ですが、私にも投票権があるのでちゃんと読まねばなりません。今回の件でunwissendと言う単語を覚えました。意味はものを知らない、無知な、です。笑

他にもEUの選挙もあるようで、私はEU市民ではないので関係ないと思っているのですが、EU外の生徒は〜って項目があったのを見つけてしまった。読まなければ…。

 

3月の頭にすでに候補者演説が2日にわたって行われました。その日は授業を開講できず。何故なら投票権を持つ私たちはそれを聞きに行く必要があるから。で、その後2度にわたってこの件に関してクラスミーティングが開かれました。それぞれの候補者に関して、意見をシェアするためです。

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コミュニケーションと言い訳。

この1年半、ご無沙汰していた日本社会に突然関わり始めました。

今更ながら、ウィーンにこんなに日本人がいらっしゃるんだ〜ほぇ〜って口があんぐりしています。むしろ、今まで片手程度しか日本人と知り合わなかったことが不思議で仕方ない感じです。まぁ、お友達が出来たとか、知り合いができたわけでもないんですけど。日本社会を覗いているって感じです(詳細は省きます)。

 

私にもそれなりに、自分の今の生活がどっぷりヨーロッパスタイルだという自覚はあります。ほとんど英語とドイツ語しか使わずに1年半過ごし、もはや日本語全く喋らないじゃんって状況にも慣れ始めていました。でも、まさか自分のコミュニケーション方法までヨーロピアンになってしまっていたなんて。結構衝撃です。

 

つまりは、「まぁこのスタイルでいくと、私って言い訳がましい人って思われちゃうんだな in 日本社会」。

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住んでいればいつかは都。

イースターホリデーに入りました。

ノートルダム寺院の火災でパリからのフライトが遅延して、夜中に帰宅した友達から深夜に電話。ひどい火災でまだ被害の全貌はおろか、未だに鎮火していないようで…そんな話をしました。私の初めての海外旅行はパリ。ノートルダムにも行きました。ステンドグラスにいたく感動したのを覚えています。悲しいニュースで休暇が始まりました。

 

私はと言うと、休暇の終わりにその電話相手の友達のところへ遊びに行きます。

またドイツ。あれ先週もドイツにいたよね。笑

 

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15歳の自立。

私は普段、朝9時には家を出て、帰宅は0時すぎ。

前回の記事でお察し頂けるように、単位を馬鹿みたいに取っているということは、授業は朝10時から夜は20時までなんてザラで、その前後に制作を進めていたりします。制作込みのワークショップだと(今まさに)完全に缶詰です。ちなみにこれは私のスタジオでは標準で、3年目ぐらいまではこんなスケジュールです。

 

今の家に引っ越す前に、ご家族には帰宅が遅いことは伝えていました。

もう15歳とはいえ、お子さんが居る家庭なので、事前に断る必要があると思ったのですが、そこはパパが芸大の先生なので「君たちが忙しいのはよく知ってるよ〜」とオッケーを貰って同居することに。

 

今週も相変わらず日付が過ぎてから帰宅していたのですが、あれ?なんかパパの気配がないなぁと思っていました。生活時間が大幅にズレているので、普段ほとんど干渉することもされることもないのですが、いよいよ「もしかして娘さん一人なのか?」と気になり本人に聞いてみました。

 

話を聞くと月曜にパパがバイクで事故にあって、簡単な手術をすることになったと言うではないか。

大事件じゃないか!

 

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暗い面で人の心を怯えさせない。

相変わらず風邪をこじらせています。よっぽど酷い見た目なのか、はたまた長引いているからか。朝からクリーニングのお姉さんがのど飴をくれて、ランチの後に友達が特製のジンジャーチャイをいれてくれました。

「kiki、もしあなたがよければ、私が特製のジンジャーチャイを作ってあげる。それはね、喉がすっきりして、あなたの鼻づまりもよくなって、それから…」と超真剣な顔で私に勧めてくる友達の顔を見て、笑ってしまいました。「なんか神のお告げみたいだよ。もちろんお願いしたいけど」って返事したら、本人も「確かに!それか変な勧誘みたいだったよね」とさらに二人で爆笑しました。「今だけタダ!」のうたい文句で一緒にキッチンへ。

 

ジンジャーチャイめっちゃ効いた!作り方も習ったので、今日は早めにアトリエを出て、スーパーで材料を買って家でもチャレンジしようと思います。

 

風邪を引いても誰も薬を勧めてこないです。ただとにかくお茶を勧められます。風邪を引いたら、お茶飲んで治すってヨーロピアンの共通認識なのだろうか?レシピはそれぞれ違うのですが、何かしらフルーツや薬草を煮出して作る感じで行程は似ているし、不思議と効果があるので素直に従っています。ちなみにカナダではじゃんじゃん薬を勧められました。うたい文句はBio。Bioの薬は未だに謎ですが、それはそれで効きました。

 

さて、ぜぇぜぇしながらも休まず通ったおかげで、3週間かかっている3mのキャンバスはそろそろ細かいディティールに入り始めました。ワークショップで取り組んでいる作品なので、将来どこかでお披露目予定はありませんが、1mは優に超える筆でキャバスの上に立って絵を描くのは初めて。面白いです。新しいボキャブラリーが増えるので、好きなワークショップ。が、もうすでに3回成績をもらっているので、オフィシャルにはあと1回しか取れません。

 

そう、私は今頃になってちょっとしたことに気がつきました。

あれ、単位取りすぎじゃない??

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ニンニクほうれん草で風邪も鬱も撃退。

先週の金曜日の夜から熱を出して、ウィーン滞在2年目、初めて週末を丸っと病床に伏しました。普段が健康体な分、体が薬に慣れていなくて、バファリン一錠が強烈に効いてしまう。薬を諦めて、大人しくひたすら寝て、水飲んでを繰り返す。土曜日に関しては20時間寝まくって、電話の着信を起き抜けに見て、あ〜1時間前に電話があったのか〜と思ったら1日前でした。でもその甲斐あって、鼻がひたすら詰まって咳が止まらない以外、歩けるようになったので授業には出てきました。タフさ半端ない。笑

 

鼻が詰まりまくって、ちょいフラフラな私。ランチにコニャックくんがオススメしてくれたもの。

Bärlauchってご存知ですか?

(相変わらず写真を撮り忘れたのでwikiから拝借します)

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Illustration aus Flora Batava, Volume 11

 

日本名でラムソンという名前だそうで、ネギ属。ドイツ名でKnoblauchspinat(ニンニクほうれん草)とか色々な異名がある様子ですが、そのままニンニクみたいな匂いで、ニラみたいな味で、緑の葉っぱで、ほうれん草みたいな風貌です。3月から4月に採れるもので、春の風物的なものです。とは言ってもホワイトアスパラほどじゃありません(多分)。オーストリアのホワイトアスパラ推しは異常だと思う(褒めてる)。

 

「体にいいからこれを食べるんだ!ママお手製!」

ラムソンとニンニクのディップソースを私のサラダに混入させるコニャックくん。

その緑の瓶見覚えがあるよ…としばし考えて思い出しました。そういえば、去年もこの時期にコニャックくんが春の味覚だと説明してくれました。でも去年は全然"Bärlauch"が聞き取れなくて、何のことか理解できませんでした。笑

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年の差リレーションシップ。

私は年齢が離れているクラスメイトと生活する上で自分に意識して課していることが一つだけある。それは経験を振りかざすようなことだけは絶対にしないこと。

 

不思議なもので、私自身は自分より経験豊富な人の話を聞くのが好きだけれど、自分はそういうのは出来ない。日本にいた時も今も60代くらいの人と仲良くなりがちで、インターネットのない時代から今の世の中まで生き抜いてきた人の話は、私には宝物のようで楽しい。知らないことを教えてくれるのは面白いし、率直で柔らかいアドバイスもくれるので年上の人と話すのが私にとっては一種のセラピーみたいなものだ。こんな風に自分も柔らかく人生を生きたいと思わせてくれる。ただ甘えたいだけ、というのもあるけど。笑

 

素直でいることや、オープンでいることが私にとってはとても大切。でも残念ながら私は出来た人間ではないので、自分を奢ってしまうところがある。そしてそういう所がもっとも私が私の中で嫌いな所だ。だから、何かを教えたりするのが兎に角苦手で、自分が出来ることを掲示する時間は常に、私偉そうじゃないだろうか、大丈夫だろうかとネガティブな気持ちが支配する。そんなわけで、それが最大のストレスなので、そういうこととは今は関わりたくない。いつかバランスの良い、私の大好きな60代の先輩たちのようになれたら、さりげなく相手に渡せることもあるかもしれない。そうだと良いなぁと言う気持ちはある。

 

さて、話が見えないけれど。

そうは言っても、現実問題。一回り分多く時間を過ごした私は、私のクラスメイトより単純に技術や経験、知識と言う部分で「知っていること」がある。そんなの簡単な算数だ。12年分多く本を読み、人と出会い、移動した。そして日本とデンマークでその教育を受け、日本とカナダで働いてきた。彼らが私と同じ年齢になれば、むしろ私より豊富に多くのことを知っているに違いない。ただ私たちのタイムラインが重なることは永遠にない。

 

「完成」のラインが学生しか経験していない彼らと違う所にあることが多い。

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