ウィーンがドイツ語だって今更ながら差し迫る最初の関門。芸術分野での語学との向き合い方。

東京生活、謳歌中!と言いたいところですが

この期に及んでドイツ語のレッスンをスタートします、kikiです。

どうしてこうも、いつもギリギリまで予定を詰め込んでしまうのか。私には長期計画とか企てたところで、もはや無駄なんじゃないかと思わされることばかりです。笑

 

結局2週間前に航空券を購入し、東京でドイツ語に通わねばならなくなった理由をつらつらと書いていこうと思います。留学って思い通りにいかないよねってやつです

 

 

そもそもは大学で事前ドイツ語講義なるものが9月に2週間あり、申し込んでいました。

それまでは1日でも多く働いて、資金を用意しなければいけないのでひたすらアルバイトを詰め込んで、9月の中旬にはウィーンに渡る予定だったのです。

申し込みをしたのは8月。英語でメールしたのが悪かったのか返事が来ない。1週間後にやっと来たと思ったら「後日、ドイツ語の先生からメールが届くから!Coming soon!」って。えっそれだけ。笑

 

でも全く来ないじゃないか~!

もう9月に入ったよ、どうしようかね、もう1回今度はドイツ語で送ってみようかな…

英語だったのが悪かったんじゃないかなぁ。。

でもな~学部の先生とか、事務局はいつもちゃんと連絡くれるしなぁ。。。

 

もんもんとしていたところにやってきた、キレイな英語の返信。

" You are still on the waiting list for the German course in September which was fully booked. I will let you know if anyone deregisters and leaves a spot in class for you."

 

OMG!!

 

満席って、そんな殺生な。

っていつキャンセル出たよ~って連絡くるのかは書いてない。

でもインフォメーションも下さいと最初のメールでお願いしていたので、先生が受講者向けのインフォメーションを添付してくれた。とりあえず、読んでみたところ。

 

"If you can't be there on the first day,please write me an e-mail to let me know. Otherwise I'll give your spot in class to someone of the waiting list."

 

さらには初日に無断欠席しても、もう席は無くなるよと書いてありました。 

えっキャンセルって初日に分かる感じ?

取れるかどうかわからない講義のために一か八か2週間前にウィーンに居ないといけない感じ?えっと…どうしよう!

 

時はすでに9月も1週目。

う~んと、とりあえずウィーンの語学のプライベートスクール調べてみたり、ホテルに2週間滞在した場合の金額調べてみたり。ためしに寮に早く入れないか聞いてみたり。

ウィーンで2週間程度のビギナークラスを取ると大体400-500ユーロくらい。

大学はおそらく無料みたいなもんだから、ちょっと痛いけど、必要経費、払えないような額じゃないからなぁと2つくらいめぼしい学校は見繕えたものの。

なんと問題はホテルでした!どうも9月のウィーンは観光シーズンのようです。返事がきたらホテル取ればいいや、クラシックのシーズンは10月から、と油断してました。ユースですら、連泊となると空きもなく、シングルのお部屋だと9万以上はします。まぁ2週間だったらそんなものでしょうが、奨学金を頂いて留学する身の私には高額です。うん、無理だ。

 

というわけで、空くか分からない講義はいったん諦めて

東京で、こんな急に受け入れてくれるドイツ語のクラスがあるだろうかと、緊急リサーチ。昨日、2つの体験レッスンを受けてきました。幸い、合いそうな先生に出会えたので、9月の2週間はみっちりドイツ語です。お値段も4万5000円とウィーンの学校とさして変わりません。24時間漬かれませんが、致し方なし。もうドイツ語のテレビとか流し続けるしかない、と雑ながら東京にぎりぎりまで留まることに決めました。

冬学期でもドイツ語の授業に申し込めるかもしれないので、次は席があることを祈っております。

 

ドイツ語、ドイツ語といっていますが

合格してるのに今からドイツ語?

私も自分に突っ込みたいです。ノリつっこみ。

 

通常はドイツ語の語学証明がなければそもそも入学資格が無い大学が多いのですが、私の場合は教授がマイスタークラス制度をとっており、私の入学する専攻のみ語学証明は3rdセメスター開始まで猶予があります。マイスタークラス制度なので毎年の合格者も5,6名。少ないときは3名なんてこともあるようですが、私の代はドイツ語がからっきし、英語で試験を乗り切ったのは私だけでした。そう、つまりクラスの公用語はもちろんドイツ語です。1学年の人数も少ないので、4年まで在籍している学生とスタジオは共同だと思われるわけで、やはりどうあがいてもドイツ語能力が私の大学生活を握っています。

 

合格を受け取った日、私たち合格者に会うため同じ専攻の在校生がスタジオに来ていました。合格祝いに1杯やろうと声をかけてくれ、その中にロシア出身の3年生がいました。ドイツ語がからっきし駄目だった私に、「ドイツ語、本当に大変だけど乗り越えてね。せっかく合格しても語学の問題で中退してしまう人もいる。私もとても大変だった。とにかくがんばって!」と励まされました。

 

語学はとにかく、合格をくれるなんて芸術分野特有とよく言われますが

芸術分野でも、プレゼンテーションの質の担保、製作における言葉からの享受は計り知れないものがあります。さらに私の教授は1年目にメゾットをこれでもかと、きちんと入れてくると聞いています。感覚的な飛躍は個人の能力であるにせよ、セオリーはそれを底上げしてくれると私も信じています。技術、哲学、理論と感性あってこそのアーティスト性であり、プロとしての芸術である。教授の理念の下に感銘を受けたからこその留学です。

 

時々、言われる、まぁ語学できなくても、芸術分野はねって。

 

声を大にしてお伝えしたい。

留学して美大に行くのなら、語学は必要。

 そう、わかってる!言葉の大切さ!

 教授にも言われました。「次に会うときはドイツ語で会話できるわね」と。

 

すでに教授のアシスタントからじゃんじゃんやってくるドイツ語のメール。

添付資料を読み解くのにひーひー言ってます。

 

個人的な経験からおそらく語学能力で悩まされるのは最初の1年半。

なんとかその時期を乗り越えて、1年半後にはドイツ語で読書ができるくらいにはならなければ。。 

 

とにかく、同時進行でぐんぐん勉強して吸収し、ぺらぺらになるしかない。選べる道はただひとつ。ひたすら勉強するのみ。

 

そんなこんなで、ウィーンに着くのは大学入学の前日です。

 落ちを付けたいわけじゃないのに、なんだかいつもこんな感じなのです。笑