落ち込んだ時の母の言葉。まだ10日。

こんばんわ!只今、ウィーンは夜の22時。

今日はお昼からモデリングの授業➡︎19時からオペラのゲネプロ(公開リハーサルみたいなやつです)を見に行きました。

 

1thセメスターの私たちと、交換留学生の新顔をモデリングを教えている先生が全員招待してくれたのです。授業が17時を過ぎた頃、先生がみんなに、1時間早く行ってシアターのカフェでお茶しましょう。ムードを観劇に変えなくちゃ!と。みんなでワインをグラス一杯。先生がご馳走してくれました。

この先生ももちろん現役のScenographerで先生のブックを授業の間に見せてくれました。彼女曰く、教授はスターだけど、私は予算のない仕事も多いのよ、と。しかし、どれもとても素晴らしく、一貫して詩的で、彼女の優しい人柄の奥にこういう情緒が隠れているのかと。いつもニコニコしていてとても親切な先生なのです。

 

今日も、建築用語や舞台用語の略語(ドイツ語)がわからず、設計設備のシートが解読できず、質問しに行った時のこと。英語にトランスレーションされている辞書のような本がある、明日持ってきてあげるわ!と。高いから欲しいかどうかチェックしたほうがいいからね!と。優しい…。

 

オペラ自体は、みんなの感想はう〜ん。。いや歌は素晴らしかったのだけど、割と淡々とした演出だったなぁと言う印象。明日の朝、みんなでレビューをするので、どんな感想が飛び交うのか楽しみ。

まぁ、ドイツ語なのでまだほとんどわからないけど。とほほ。

 

そんなこんなで、毎日が順調風ですが、

落ち込むことも多くアップダウンな毎日です。

 

周りの人々、環境は最高です。

神様ありがとう、と毎日言いたい。いや、周りのみんなに。

 

恵まれているにもかかわらず、 

私は自分の合格から入学までの3ヶ月間、どうしてもっと必死にドイツ語をやらなかったのかと後悔ばかりしてしまいます。

受けたい授業があっても、私が混じると先生が英語まじりになり、気を使わせてしまう。みんなだって忙しいのに、ドイツ語大丈夫?と声かけられる、あまりの優しさにどうも慣れることができないのは、どうしても周りの目を気にしてしまうからかもしれません。私、お荷物だな、情けないな、申し訳ない。そんなことばかり考えてしまう。

優しさに慣れてないのは、自分が優しくないからかもしれません。

 

ドイツ語がおぼつかないので、それが理由の間違いもたくさんあります。

 

今朝、頼んでいた冬物の荷物が届き、母にお礼の電話をしました。

どう?と聞かれて、正直に思っていることを話し、情けない、と言うと。

 

「でも今、素晴らしい環境にいるじゃない。数ヶ月後にはなんとかなってるかもしれないし、どうにもならずに帰りたくなって帰るかもしれない。でもどちらにしても、今目の前に素晴らしい景色が広がっているなら、それを楽しんだほうがいいよ。将来を気にして自分にプレッシャーをかける必要なんてない。何者にもならなくていいじゃない。今のほうが大事じゃない?」と。

 

いつも、母は私の背中をぐんっと押してくれます。

不思議と「大丈夫」とは言わない母。

うまくいかないかもしれない、でもいいじゃない、と。

 

思えば受かる自信なんて微塵もなく、ウィーンに試験を受けに行くか悩んでいた時も「観光だと思って行ってくれば?別に受からないならそれでもいいじゃない」と。

 

 

たくさん苦労してきた母の口癖は「今が大事」

先のことなんてわからない。お金なんてあったり、なかったり。

物だって、手に入れたと思ったら、手放したり。

 

何かがずっとそのまま続くことなんてない。

だから、子供たちが自分の好きなように「今」を生きているのが嬉しい、と。

 

お金持ちになろうとか、誰かに認められよう、安定した何か、とか

そんなことより

自分で探して、準備して、勝手に世界のどこへでも出て行ってしまう。

好きなことばかりしている私たちで満足だそうです。

 

私も弟も、こんな母の影響から逆に「安定」に多大なる憧れがありますが。笑

でも、どうもその道に落ち着けないのは、母の「楽しもう」の血が流れているのかもしれません。血は争えない。

 

そういったわけで、落ち込んだり笑ったり、アップダウンの激しさを久しぶりに体感しています。でもまだ10日。先はまだまだあるので、とにかく母の言うように「今」できることを笑顔でやるだけです。

 

明日は週に1度のみんなでアトリエディナー(シェアリング)です。

先輩たちの提案で、よりカジュアルな対話をしよう!の会です。

全然通じないドイツ語を明日もめげずに声に出そうと思います!