研修旅行に行ってきました。

ドイツ研修から帰ってきました、いや〜疲れました。第一声。

 

先週の土曜日のNightjetなる夜行列車でまずはウィーンからドイツはミュンヘンへ。


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まずみなさんにお伝えしたい。Nightjetで行かれる場合はケチらずに寝台の席を予約することをお勧めします!私は同級生と2人で一番安い座席タイプで行ったのですが、狭すぎで大変でした。1プラッツに6人が向かい合って座っていて、足も伸ばせないわ、酸素薄いわで…。日本の鈍行列車で向かい合う座席、あれの感じで7時間弱。ぐったり。さらには、ウィーン発着の時点で、早速電車が遅延。もちろんミュンヘン到着も遅延で、乗り継ぎの次の電車を逃しました。でも理由が遅延なのでインフォメーションで新たなチケットを発券してもらい、ミュンヘンで朝食を食べることに。同級生の彼女はミュンヘンの出身ですが駅舎について酷評。笑

 

駅舎は素敵じゃないからと外に出てミュンヘン講座。ウィーンの街並みとは趣が異なることを、第二次世界大戦での建造物の崩壊を交えて解説してくれました。そんな話をクロワッサンとコーヒー片手にウンウン頷くアジア人。朝7時。

 

その後ミュンヘンからシュツットガルトで乗り換え、無事目的地のカールスルーエに到着しました。プレゼンには1時間遅刻しました。ちなみに帰りも技術トラブルで遅延してミュンヘン駅を模型などを持って全力疾走しました。

電車の旅、信じることなかれ!です。

カールスルーエを拠点に何度かシュツットガルトと往復する日々でした。拠点場所はキッチン付きのB&B。ヨーロッパあるある、部屋割りなどなく、男女も関係なく、誰が居ようがTバックでウロウロする、そんなホテル生活でした。笑

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ただマットレスを敷き詰めた小部屋で5人。夜、別の部屋からきたKくんに「そこ昨日僕が寝てたとこだよ〜kiki」と言われて「あなたの匂いしないわ〜」とナチュラルに返した自分ももはや…大雑把に生まれてよかったです。えへ。

 

 カールスルーエでのメインプロジェクトについては端折りたいと思います。悪口みたいにしかまだ書けないですし、彼らの文化を客観的に捉える必要性もあまり感じられません。人生にはそういう綺麗に昇華されないこともあるのだと。ただ、簡単に説明しますと、最終日に私の「das ist katastrophen...」のつぶやきに皆が爆笑し共感の渦。眼差しを持たない人々やヒエラルキーを重んじる人々とは仕事することなかれ。そこには何も生まれない。そんな教訓を胸に皆でウィーンに生還した、そんな感じでした。

 

ですが教授が現在絶賛仕事中のシュツットガルトでの日々とその作品は本当に素晴らしかったです。このためなら、足の伸ばせない7時間も致し方なし。久しぶりに教授とも会い、アシスタント中の友人3人と彼女が仕事を共にする芸術家チームとも再会し、ほっとしました。それぞれのセクションのチーフから彼女のプロジェクトの色々を聞くことが出来、その一人一人が柔らかい笑顔と口調で互いに尊敬の念を持っている。その空気感こそが、私たちのカルチャーなのだと実感しました。教授に「家は見つかったの?本当に住んでいいのよ、うちに」と肩を捕まれ熱弁されることも含めて。笑。忘れてなかったのね、その話と思いつつ、彼女の温かさにカールスルーエとの恐ろしいコントラストを感じ…。

 

ヒエラルキーを現実社会の厳しさと表現することも出来ますが、私はこの10年でそれは違うと思うようになりました。ヒエラルキーって弱さだと思います。自分がその空気に馴染むことは、それに屈すること。私はその一部にはなりたくありませんし、現実にそういうものを排除して生きていくことができると信じています。心から。

 

ただしんどかった分、クラスの絆が深まった旅でもありました。上級生と1年生では別のプロジェクトを持っていたので、忙しさの重みが違いました。夜中まで作業が終わらず缶詰なみんなに、ご飯を作って1年生の私たち3人が待っている。深夜1時にやっとホテルに戻ってきたみんながその光景を見て、たまらず私たちにハグ。ぎゅーっと。そして寝る前に「本当にありがとう。感激して泣きそうだった」と。

 

思えば、どんな小さなテーブルもどこからか椅子を持ち寄って囲むこと。以前、私がひっそり誰かの後ろに椅子をおいて座ったら「kiki、この間に座って。ここでは誰かが誰かの後ろに座る文化はないのよ」と言われたことを、今書いていてふと思い出しました。

 

今の彼らとの日々が幸せで、その分、卒業する4年後に私はどこでどうしてるんだろうと不安になることがあります。研修最終日に夏のインターンでヨーロッパ中に散っていった彼らと、今はハグしてまたねと言うだけですが。願わくば、彼らの温かさを一つでも自分の内部に取り込めたらいいなと思うばかりです。

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シュツットガルトで撮った一枚。友達が「教授?」と。違うけど、ちょっと似てます。笑