日本人の友達。

ウィーン生活10ヶ月目も終わりが見えてきました。

私の今までの海外滞在最長はデンマークの11ヶ月です。短期か長期のボーダーラインが曖昧ですが、3ヶ月未満が短期、半年から1年が長期留学と括られるようです。じゃあ私は?と調べてみたところ、正規留学と位置付けられるようです。まぁ、そうかフルスタディですからね…。

 

10ヶ月目の生活はどうかといいますと…

不安に苛まれているっ…

 

ドイツ語、ビザの更新、新しいフラットシェア探し…と今までの繰り返しのようでいて、今まで感じたことのない不安を抱えています。

 

今日はお部屋の内見に行ってきました。大家さんにビザの更新に関連して必要な書類があるんですっと内見の最後に相談してみました。とてもいい方で、もちろん大丈夫だよ。用意できるし、この住居に対してきちんと僕が責任を果たすから心配しないでと。よっぽど心配顔だったのでしょう、私。

「そんなtragicじゃないよ〜心配いらないよ〜」と励まされました、初対面で。笑

 

帰り道で、初めて海外で生活してるわけでもないのに、なんでこんなに不安なんだろう…と考えてしまいました。むしろ過去のデンマーク、カナダより友人も出来たし、本当に勉強したいことを勉強できているのに、どうして?と。

 

多分、この不安がこの先も続くような気がしているからかもしれません。

 

今までみたいに1年頑張ったら、日本で家族や友人に会えるのとは状況が違います。そして、潜在意識の中で、ここで根を張れば張るほど日本が遠くなるのがどこかで恐いのかもしれません。何かをゆっくり時間をかけて喪失しようとしている。まぁ喪失感ってものづくりの栄養的な部分でもあるので、自分でそこに飛び込んでる感も否めないのですが…。能動的な喪失行動って相当危ないですが…!

 

変な例えですが、ここで恋愛することに消極的なのはそれが理由だと思います。過去に遠距離になったことも踏まえてでしょうが…

いや、恋愛は別問題かもしれません。

誰からもアプローチの片鱗も感じませんので取り越し苦労です。笑

 

 

本質的に「外国人」として生きていく覚悟がまだないのでしょう。

永住などを見据えてウィーンに来たわけではないですし。まだ腹が据わらないと言いますか…。プライベートレッスンをしてくれているドイツ人の先生に、ビザの話や大学が終わった後のことについて話した時に「私もここでは自分が外国人だなぁと感じるわ。パートナーもそう言ってる」と聞いて、同じ言語でもそう思うんだなぁと少し驚きました。彼女は「私達ですらそう思うんだから、あなたにとって大変な事が多いのはよく理解できるわ」と。

 

ここでの生活は自分にフィットしています。私はかなり恵まれた綿菓子のような環境に包まれています。油断すると、その甘さに自分自身が溶けてダメになりそうですが、上手にコントロールできれば文句なく、それは甘美な幸せ。

 

溶けないように、上手な食べ方を教えてくれる人達もいます。

 

最近、よく日本人のお友達と一緒に勉強道具を持ってカフェをウロウロしています。彼女はとてもアクティブで真っ直ぐな頑張り屋さんです。心の温かい可愛らしい人でもあります。最近は会えていないけれど、彼女を紹介してくれた別の日本人のお友達(勝手にそう思っている。笑)も、私がここで出会った日本人のお友達はみんなタイプは違うけれど、なんだか自分の心を解してくれる存在です。

 

私が抱える不安を彼女達はもう乗り越えてきている。同じ外国人という立場の、漠然としたモヤモヤをふ〜っと吹いてくれるようです。そして、何歳も年上の情けない私の話を優しく聞いて励ましてくれます。

 

カナダにいた頃、友達の言語についてのちょっとした記事を書きました。

 

kiikiii.hatenablog.com

 

今、この感覚は1年程度の滞在においての話のような気がしています。海外に出てきた理由が日本嫌いでない限りは数年単位での滞在において、同じ母国の友人が出来ることは心強いです。補足しますと、私の周りの日本人の友人達は日本人でいつも固まっている人たちという意味ではありません。それぞれが、それぞれの目的を持ってここウィーンの暮らしに根ざしてます。むしろそういう人達だからこそ、相談に乗ってくれたり、おしゃべりするのが楽しいのだとも思います。

 

だから、というわけでも、それだけが理由で彼女達に会いたいわけでは全くありませんが。「わかるよ〜私もこんなことがあったよ〜」と話してくれる日本人の友人がいることは心の支えなんだと思います。

 

私の場合は、大学の友達やEU出身の友達に、今私が抱えている不安を話すのはとても気が引けます。そりゃあ、みんな優しく聞いてくれますとも。でもどこかで「外国人の大変さをわかってほしい」と主張しているみたいで居た堪れないのです。そんなつもり全くないのですが…。

 

 

2年目、3年目とだんだん楽になっていくのかもしれません。

甘い綿菓子をコーヒーにドロップできちゃうくらいに、境界線を曖昧に描けるようになるかもしれません。その意味を自分に問いただすことが優しくなるかも。

 

だからこそ、ちょっと書いてみたくなりました。もし1年目で不安で仕方がないという方がいたら私も同じです。お互い頑張りましょう〜!