ドイツ語だけじゃ生きていけないのか。ウィーンの大学、英語編。

そういえば、1年目に英語の使用について少し書きました。

 

kiikiii.hatenablog.com

 大学が始まって2ヶ月の頃でした。この時書いているネイティブ英語とは、生活に根ざした英語のことです。極端に言えばTGIFは通じないよねってことを書いています。

私はことあるごとに、ドイツ語挫折話をひたすらに書いてきました。でも単位は取れてるんだよね?どういうこと?そんなに英語でなんとかなるのか?ってかそんなに英語ペラペラなんかい?という素朴な疑問にお答えして、今日はウィーンの芸大での英語の話をちょっと書いてみます。

 

英語を授業で使うかいないか?答えは「結構な頻度で使います!でも義務ではない」

ですが大学の入学条件の語学能力はドイツ語しか書かれていません。一部、例えば建築学科は英語の語学証明も必要ですが、基本的には英語能力証明の提出は義務付けられていません簡単に言えば「聞くまでもなく、英語はしゃべれるよね」みたいなところがあります。

例えば、原文が英語の論文、原作が英語の本、オリジナルが英語の映画 。

それはもうそのまま英語で展開されます。わざわざドイツ語版を探したりしてくれません。議論は基本ドイツ語、先生の講義もドイツ語で展開されますが、誰かドイツ語が苦手ない人(主に短期留学生とか、私とか。笑)が英語を挟めば、その流れでしばらく英語に切り替わる。またドイツ語に戻る。そんな感じです。

美術館などのキュレーターと話すときも、ゲストキュレーターだった場合にはドイツ語圏がホームではない人なので何の前置きもなく英語でスタートします。卒業の必須単位の授業で先生がドイツ語が話せない、公用語は英語という授業もあります。

 

ドイツ語わからない人?とは聞かれても、英語わからない人?とは聞いてくれません。

ヨーロッパあるあるだろうか。ウィーンあるあるだろうか…。

 

留学生が必死にドイツ語だけを覚えて、授業に出たら「キイテナイヨ!」と言いたくなるくらい、特に映像資料は英語のものが大半です。他言語に英語の字幕が付いていれば、それはもうドイツ語の字幕と同等に「誰でもわかるよね」と扱われます。

 

周りのEU出身の子達の話を聞いていると、ほとんどの子が高校卒業までにB2レベルの英語能力に合格しています。IELTSでいうと6.0から6.5くらいじゃないかと思います。彼らは実際に生活に根ざした英語は英語圏で生活していないので知らない。でもアカデミックな英語はバリバリ話せる、書ける、読める、聞けるという具合です。彼らの言語派生が近いにしても、語学留学しても中々習得できない日本人からすると義務教育でそこまで習得してしまうなんて…なんだか悲しい…うん。

 

というわけで、ドイツ語はもちろん必須なのですが。

英語も残念ながら頻出言語です。

 

そして、局地的な経験で言えば、黒い髪に褐色の肌で、明らかにアジア人である私は、街に出れば英語で話しかけられることが大半です。面白いのが私がドイツ語で返事をしていても、相手がしばらく英語のまま。途中で気がついて「あぁ、ドイツ語話せるのか」ってなることもある。もう条件反射なんでしょうね。アジア人=英語だ!と。

 

ただ、私の個人的なおすすめはドイツ語習得→英語の順番です。

最終的には英語は必須だと思うのですが、ドイツ語の成長には、英語が話せない方が断然有利だと思います。私は未だにアブストラクトな説明につまづくと「英語でいいよ」と促されてしまいます。何より、ドイツ語を習得してしまえば、英語はなんてシンプルな言語なんだ!となるような気がします。そんなの幻想でしょうか…。笑

 

もう一つ付け加えると、みんな流暢な英語を話はしますが、ネイティブではないのでやはり非常に聞き取りやすいです。カナダで生活していた時よりも、かなりゆっくりに聞こえます。聞き取れるので、話せる。イメージでは語学学校の上級クラスみたいな感じでしょうか。ちょっと脅しに聞こえたかもしれませんが、英語圏の大学の授業とは難易度は、また違うと思います。

 

だらだらと書きましたが。

ハイレベルなスピーキング力がなくても、映画は理解できる程度のリスニング力があった方がいい。とりあえず、ドイツ語が話せればなんとかなる。将来的には英語も必須だろうけど、大学においては頻出言語。そんな感じです。