午前10時のProsecco。

メリークリスマス。ウィーンは快晴のクリスマスです。

今週から雨が降って少し冷え込んできたウィーン。それでも去年より暖かいね、とよく話題に出ます。温暖化でしょうか‥。

 

さてそんな私は、初めてクリスマスを自宅でのんびりと迎えています。

毎年一緒にお祝いしている友達が、2年実家に帰っていないのでいよいよ帰郷を両親から迫られた、というのが理由なのですが‥クリスマスに思い入れのない私としては全く問題なし!というわけで当日はのんびり一人で読書、なのですがクリスマスウィークは相変わらず今年も開催されていました。プレイバック!

 

クリスマスを目前に、年内にアトリエで作業できる日も限られてきて、せっせと毎日アトリエに通いつめていました。どう逆立ちしても1月のプレゼンに間に合いそうもないのですが、とにかく今日も明日も、バイトがない日は深夜までアトリエ。

 

そんな毎日ですが、先週の日曜日は久しぶりに1日遊んできました。

大人になって遊ぶってなんか違和感のある言葉ですが、そんな日だった。

 

朝9時半。誕生日の友人宅で朝食バースデー会に行ってきました。

理由は不明なのですが、誕生日の朝に朝食で祝うのが私のいるコミュニティでは主流でして。誕生日の本人に招待されて、朝ごはんをご馳走になるのです。プレゼントを片手に。本日のメニューはフレンチトーストでした。

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そして生のオレンジを絞ってオレンジジュース。

手作りのベリーのソースとリンゴのコンフォート。

そして登場、Prosecco。この時点で今日のアトリエ行きは断念。私はアルコールがちょっとでも入ると頭が回らないので、もう作業は無理でありました。はい。

 

でも。もう、最高に美味しくて、いつものみんなで、たくさん笑ってお腹も心も満腹。もうクリスマスまであと2日なので、お昼にはみんなそれぞれ帰省のため解散。メリークリスマスを言い合って、クリスマスあけまでしばしのお別れです。

 

そんなこんなしていたら、韓国人の友達からキンパ作ったけど今日アトリエに来る?来なくても明日食べてね〜冷蔵庫に入れとくよ〜という、またもや美味しいもののお誘いが。たかだかプロセッコ一杯で戦意を喪失していた私は、まんまと彼女の家までお邪魔してキンパをご馳走になる。そして話しは尽きずに、気がつけばもう夜のディナーの約束が迫っている。明日はアトリエにいく!宣言をして、次の美味しい場所へ。

 

18時。最近出来た(なんと)日本人のお友達(激レア)のお家でターキーをご馳走になりました。すごく気持ちのいい、芯のあるふたりで、こんな日本人の友人がまた出来てとても嬉しいなぁ、とまたもやマシンガントーク。笑

 

朝はドイツ語、お昼は英語、夜は日本語と言語もフルコース気味。

 

そういえば。

友人がクリスマスに実家に招待してくれた話を書きました。

あいにく、アルバイト先が営業日なのと、やっぱりクリスマスは家族で過ごすという伝統に割って入るのは気が引けて。心の底からのありがとうを込めて遠慮することにしました。そしたらそんなことはつゆ知らずな別の友人からも同じお誘いを受けて、あぁなんて温かい環境に私はいるんだろうと。なんだかしみじみと噛み締めてしまいました。ふたりとも「でも来年もウェルカムだからね。26日きたっていいんだよ」と私の断りに、これまた同じ笑顔でそう言ってくれました。

 

なんていうか。

私は基本的に他人にあまり興味のない偏った人間なのです。ウィーンには制作者としての自分を見極めるために来たという明確な目的もあるので、気がつくと朝から晩まで制作してお勉強な毎日が最高に生きてる実感が個人的にはあり、より一層、気がつくと一人で過ごしてしまう。そんな私に神様は、自立と孤立は違うのだから、そんなに自分の事ばかりじゃなくて人と関わりなさい、いいことあるでしょ。そんな心配をされている気分です。

 

神様、おっしゃる通りです。

 

そして、なんと年末には母が人生初の海外旅行でウィーンへ一人でやってきます。

3年帰省しない娘にしびれを切らし「母だってできるんだ!」とキレ気味で馬鹿高い航空券をゲットし、スーツケース2つをパンパンにやってきます。母はよく私たち子供に「あんたたちは、なんの保証もないところに身一つで勝手に行くんだから。びっくりするわ」と言うのですが、それはあなたのDNAと言いたくなるくらい、時々突拍子もない決断をする人なのです。というわけで、アルファベットが読めない母を空港の到着ゲートでピックアップ出来るのか、という最初の関門がありますがとても楽しみです。

 

日本に帰国するたびに、私が今まで日本の外で見てきたものを日本にいる人と共有する難しさに割と心折れる。すごいね〜の一言で片付けられてしまう度に、そんなことないよ〜と自分の扉を閉めるしかありませんでした。友人関係なら、それでも良いのです。私が日本に帰国して、私が日本にアジャストして、日本の空気を楽しめばいいので。

 

でも家族にはやっぱり。私が海外で何を経験しているのか理解してほしい。

特に弟が永住権を取得して日本に完全帰国の予定がほぼなくなったことで、両親には日本の外の生活がどいういうものなのか。どうして彼が海外での生活を選んだのか。国は違えど、ここウィーンで肌で感じることで少し腑に落ちることもあるだろうと思います。特に私も弟も日本コミュニティの外で生活しているので「ここが変だよ日本社会」を強く感じることがあること。友人相手ならそれもオブラートに包んでしまえるけれど、両親にはそこの価値観は理解してほしいと思うこと。

 

母もここまで自分の子供たちが外に出っ放しな理由を知りたいのだと思います。

決して外がいい、日本が嫌だというわけではない、ここにはここでの苦労がもちろんある。そういうこともひっくるめて、目で見て感じてもらえたらいいなぁと思います。

 

何より、スカイプもFaceTimeもできない母ですから。顔を久しぶりに見れるのが嬉しい。とにかく無事にウィーンの空港で会えますように。そして新しいものを見て笑顔になる姿が見れますように。