1988年が私に全てを教えてくれるらしい。

新しい制作テーマをあと1週間で大まかに掴まなければならないのに、相変わらずウロウロしていて前に進んでいない。やることが多すぎるのか、考え事が多すぎるのか。

今日もウィーンの街を5時間歩いて、本を買ったところで集中力が風船のように飛んでいくのを眺めた。結局何を掴んだともわからず、ドイツ語の勉強やら、新しい奨学金の応募書類やら、やらねばいけないことを片付けようと、諦めて帰宅。

 

でも欲しかった本に偶然出会ってホクホクでバスに乗った。

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私に全てを教えてくれるらしい本。要は簡易百科事典なのですが、1988年版というのが嬉しい。インターネットで調べ物をすることが多くなってから、自分の好奇心の幅がみるみる萎んでいるのを実感している。知りたいこと、興味あること、つまりはすでに目の前にあることを言葉として入力して調べるのは、早いけれど浅い。更にはアルゴリズムで私の好きそうなことしかインターネットは提案してくれないので、ツマラナイ。でも本はパラパラ手にとって読んでいるうちに、「本当に新しいこと」に出会わせてくれるので、やっぱりこちらの方が刺激は強めだなぁと思うのです。ネットで買うよりも、本屋に行った方が新しいことに出会えるのと同じですね。

 

帰りのバスで開いたぺージ。

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動物の足跡の見分け方。そういえば、今日カラフルな小さな動物みたいな足跡を道で見つけて気になっていた。大きさから猫かなぁなんて思っていたけれど、一致しなかった。あれは誰か人間の自作だったような気がする。こんなことも、調べる気は無かったけれど、偶然教えてくれるのはやっぱり本だなぁとしみじみ。

環境に優しい範囲の生産と供給で本屋さんの生計が成り立つよう、ぜひ経済に詳しいどなたかに考えていただきたい。そして便利さより、本の持つ可能性が残る世界が続くといいなぁと心から思うので、私はできる限りこれからも本屋に足を運ぼうと思います。