日本人の友達ができない問題が吹っ切れた。

ウィーンで暮らして一年と半年近く。私はウィーンに日本人の友達が殆どいない。

全く避けてないのに、片手におさまっちゃうんですね。すっ少ない…!

 

逆を言えば日本人以外の友達は有難いことに割と出来ました。もしブログをウィーンで知り合った数少ない日本人の友達が見ていたら、誤解を受けそうなので、ずっと書かないでいました。でも、これをその人達が見ても「でも私はkikiの友達だから」と思ってくれたらいいな。もし思ってもらえなかったら、私が一方的に親しいと勘違いしていただけということなので。まぁいいか、書いてみようと。どこか吹っ切れました。今日はそんな話題です。

 

ついこの間Googleに聞いてみた。”留学、日本人の友達ができない”って。

私はてっきり同じような悩みがある人もいるだろうし、何かそういうコラムとかあるのかなぁと思って検索。なんでもGoogleが教えてくれるわけじゃないけれど、こういうどうでも良さそうなことを検索してみると、意外と新しい分野を発見したりするので、つい聞いてしまう。

Googleは私の検索ワードをこう解釈した。

 

「留学やワーホリ中に日本人の友達しかできない」

 

Googleは私に冷たかった。地味に傷ついたよね…。

逆なんだよ!と一人でツッコんでみても、一般的な上位検索はそっちなのだ。私こそ、おい、そんなこと聞くんじゃねぇ、スベるだろうが〜とツッコまれたのかもしれない、Googleに。なんだかちょっと切なかったので、自分をサンプル1として書いてみることにしました。どうして留学中に日本人の友達が出来ないのかについて。

 

理由1.そもそも大学に日本人がいないのに、ずーっとスタジオにいる

大学のキャンパスはメイン校舎と3箇所のアトリエ棟の合計4箇所がウィーン中心に点在している。私の通うアトリエ棟には私たちのスタジオの他に5つのスタジオが入っている。でも日本人は一人もいない。なんなら多分私が知る限りは芸大全体を見渡しても日本人は私を含めて2人しかいない。韓国人は多いのだけれど日本人は珍種なので、目撃情報があれば私のところまで届くことが多い。故にもう一つのウィーンの芸大の〇〇スタジオに日本人の短期留学生がいるよ〜なんて話が友達づてで入ってくる。かといって、私は私で、日本人がいないスタジオにずーっといるので遭遇することもない。ちなみにこれは彼氏ができない原理も伴っている。クラスメイトと、だから彼氏ができないんだよって話になって、もう教授が私たちの彼氏候補として合格を出す以外に出会う方法ないよねっていう、めちゃくちゃな話になった。その前に、スタジオ入り浸り生活を改善すべきであるが、これがそもそもウィーンにいる理由なので仕方がない。

 

理由2. そもそも日本人だからって誰とでも仲良くなれるわけじゃない

理由1により、知り合う分母がミニマムなのに、日本語話してれば誰でもいいかと言われれば、そうじゃない。相手からしても、もちろん日本人なら誰でもいいわけじゃない。その上、私自身が中々に癖のある人間なので、マッチングの確率は低い。

 

理由3.空気を読むをこじらせて、話したいことが話せない

私は相手がまだそんなに親しくない日本人だと、話題をいろいろ自主規制してしまう節がある。これはどちらかというと私に責任があります。自分の中で勝手に日本人はこういう話題は好きじゃないから、聞いたらダメだと思っているところがある。特にグループで会話している時は、話たいことや聞きたいことを話題に出来ません。

普段、友達と大層な話してるのかっていうと別にそういうわけじゃないんです。ただ違いを挙げるのであれば、気にせず何でも話題に上げられるということ。この前はドイツ人の友達とのランチ中。ドイツの高校進学⇨ドイツにも共学じゃない高校がある⇨キリスト教が関係ある⇨ドイツにおける義務教育中の宗教学の授業が選択制で3種類ある⇨何が違うか、どうやって選ぶのか。ここでオーストリア人の友達が加わる。彼が私たちの話を聞いていて、宗教学を学び始めるのに適切な年齢について話し始める。

 

美味しいカフェや料理、最近見た映画や本に子供の頃の話。それと同列でこういう話をするし、政治の話もよくします。ナショナリズムや原発、移民やフェミニズム。この前話していて面白かったのは、劇場の座席ごとに値段が違うのが許せないっていう話。彼女の見解ではブルジョア階級社会を反映した制度だ、映画館はたいてい一律じゃないかと。序列があることで鑑賞体験や作品のテーマにムラが出る、云々をみんなでしゃべってました。これもランチ中の世間話。

で、冒頭戻って、これが日本人グループになると、空気を読んでるつもりで、そういう話題を控えてしまいます。結果、自分があんまり興味がない空気を読んだ会話(勝手に自分の中でそう解釈)に参加する羽目になって、あんまり聞きたいこと聞けなかったなぁと帰路につくわけです。

 

理由4. 語学学校に日本人がいなかった

私が夏休みに2ヶ月だけ行ったスパルタ語学学校には日本人がいませんでした。いや、正確には私のクラスにはいなかった。実は結構期待してたんです、日本人のお友達できるかなぁ〜って。情報だけを頼りにすると、日本人の子たちが通う語学学校は私には高級すぎて通えません。しゅん。

 

理由5. 彼氏と結婚と海外生活が一連で、そうじゃないので困る

これはカナダでの話です。カナダはワーホリだったので、ワーホリの人か元ワーホリさんと知り合う機会が多かったです。そして何故か「カナダ人の彼氏欲しいんでしょ。どう?出会えた?」って話になります。挙げ句の果てには「結婚してずっとカナダにいたいんだよね」って現地妻の食事会で澄んだ目で言われて、すごい困ったことがあります。英語勉強して、大学行きたいなんて言えない…と思いながら、正直に話したら「へぇ〜意識高い系か〜」って若干引かれたっていう。極端な経験があります。現地で彼氏を作ろうが、結婚しようが、もうどうぞどうぞ!何一つ悪いこともないですし、むしろパートナーに出会えるなんて素敵だなぁと思います。でも誰でもそうだと思われていると、困ります。まぁ、日本人で30代なら聞きたくなるんでしょうが、現地の人に全く聞かれない分コントラストが強めです。結婚について質問されると、あ〜日本人だなぁ〜って思っちゃいます。嫌なわけじゃないんですが、そんなに親しくない人に聞くことでもないかなぁと思います。でも、まぁ公人の結婚報告で「なお妊娠はしてません」ってアナウンスする国ですから。あれ本当にセクハラもいいところなので、改善した方がいいと思います。妊娠してますなら100歩譲ってまだしも、なんで赤の他人にそんなこと配慮しないとならないのか…

というわけで、もちろん、カナダでも日本人の友達は全然出来ませんでした。カナダでは日本人がいる語学学校にも行ったのに…!

 

 でもね、なんか回り回って吹っ切れました。

そもそもなんで、日本人の友達を探しちゃうのかっていうと「甘えたい」んだと思うんです。ビザや生活形成の大事なコトとかはやっぱり同じ国出身の人が一番ノウハウがあるから、頼れちゃう。それでかつ、気が合えばいいなんて勝手な話ですよね。そういうつもりはなかったけれど、でもよ〜く自分の腹黒さと向き合うとそういう期待ゼロじゃないです。それでハッとしました。根本的に親しいからこそ、助け合えるわけであって。助けてもらうだけじゃなくて、ちゃんと私も助けられる地に足のついた人にならないと!いかんです!だから、いつか私のウィーン生活が地に足がついたものになったら、自然とそういう友達もできるのかなぁって。そもそも、何も出来ない私にすでに優しい日本人の友達が一人でもいるなら、奇跡じゃないか。

 

そりゃあ、下手したら数ヶ月間、日本語を全く話さない生活って、ちょっと不思議です。それゆえに連絡がマメないい娘風になるぐらい。あ〜日本語喋ってないよ、喋りたいってなる時があります。禁断症状。

 

ただ、繰り返しますが、今のところは、もうしょうがないかなって。笑

 なんの解決策もありません!吹っ切れたってだけの話でした!

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いいの、アトリエ生活が幸せだから。描いてる絵が暗くても。えっそんなんだから、友達できないって?いいの、もう。絵についてコメントしてくれる友達がいるもん。…独り言が多くなりますね。haha~。