オーストリアのコロナ対策。自宅軟禁スタートな月曜日。

急に更新頻度が上がって、さては暇だな?と思われた方。その通りです。

前回のブログからあれよあれよと状況は急展開。今日から自宅軟禁中となりました。ちなみに私はいたって健康、と信じています。無症状なので検査はしておらず、実際のところは100%とは誰も言いきれないのが今のご時世ですが…。

 

大学は4月4日まで休校になりました。でもそのままイースター休暇に突入するので、実質おそらくは4月末まで本格的な授業の再開はないかと思われます。場合によっては5月も休校の可能性もあります。授業料支払ったばっかりなんですが…!

 

先週なんども記者会見を開いて国民への説明を行ったオーストリアの首相ですが、日曜日に最新の対策を発表しました。先週までは14歳以上の教育機関、大規模なセミナーや集会の自粛要請が主でしたが、最終的には外出自粛(というかほぼ禁止)となりました。

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  • 生活必需品を販売する店舗と薬局以外は全て明日、火曜日から閉鎖。
  • 集会の禁止。遊技場や運動場を閉鎖、5人以上で集まるの禁止。
  • 外出は制限がかかり、生活必需品の調達、延期できない仕事のための外出、そして援助を必要としている人のため、の3つが認められる理由。
  • 上記3つの理由で外出する場合も一人、もしくは同居人としか行えない。

 

 

取り締まりのため警察が街を巡回して、違反した場合は罰金が課せられます。

首相の説明はある程度明瞭で、とてもオーストリアらしいものでした。これについてはドイツ人の先生や教授が「ファミリー、ファミリーってもう〜」と皮肉る感じで…ドイツ人から見たオーストリアはファミリー文化な国のようで、何をするにもファミリー単位というのが気に触るみたいです。私からするとドイツも十分似たり寄ったりな気がするのですが、彼ら的には違う!らしい。

 

話はそれましたが、なんども行われた会見では、高齢者世代(リスクグループと総称している人々)への接触を避けること、ソーシャルコンタクトを減らすことで最悪のシナリオを回避するためというのが強調されていました。

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確かに何もしなかった場合に比べると、数字上は大きな違いがあります。

 

同時にこれに伴う経済支援も行うことが表明されましたが、従業員の給料以上にただいま税金徴収の時期でもあるこちら、経営者を悩ませるのに大打撃な対策であることは言うまでもありません。私も飲食店でアルバイトをしているので、3月から5月まで収入が途絶える可能性が高いです。というかそうなるでしょう。困った。ただ、人様の健康には代えられないので、仕方がない。コロナの怖いところは自分が媒介媒体になってしまうことなので、お金の問題はない頭を絞って考えようと思います。

 

月曜日から陸続きの国境もほぼ閉鎖されました。

ドイツなど他国に自宅がある教授陣は帰国。どのくらい長引くかわからない為だと思います。教授職以外のメインの仕事がある人がほとんどなので、授業のないウィーンに留まるよりその方がいいですしね。

 

というわけで、現地の我々も毎日更新される情報と規制に振り回されているわけですから、今の時期にウィーンやオーストリアへの旅行は中止することをオススメします。旅費が返金されないなど、事情があるかとは思いますが、現地で情報をドイツ語で、すぐに得られない人がフラフラできる感じではないです。街中で昨日初めて東洋人がマスクを着用しているのを見かけました。現地で暮らす人か、旅行者かは、わかりませんが、マスク云々の前に二人でフラフラもうできないのでは?ということを知らないのでは?と…。

 

どのくらい警察のコントロールが厳しく行われるかわかりませんが、この状況下で「あ〜旅行者か〜じゃあしょうがないねぇ」とはならないのが私が知っているオーストリアです。ドイツ語分からないのねぇ〜と役人が優しくしてくれるとは到底思えません。そもそも、私に話しかけるならドイツ語オンリーというハードコアな役人が多いのがウィーン。

 

そんなわけで、どーーーーーーーーーーーしてもウィーンに来なければならない場合は、情報をきちんと精査してご判断された方がいいかと。気候も暖かくなっていい時期なのにとても残念ですが…私も部屋からお天気な外を眺めるだけなんて残念です。

 

落ち込んでいても仕方がないので、粛々と課題図書を片付け、普段できないことに手を伸ばして内職に励もうと思います。一応はリモートコントロールで教授陣ともコンタクトは可能ですし、ちょっとしたレポート課題が送られてき始めてもいます。私たちの分野でただ聞く講義というのは無いに等しいのでオンライン講座とはなりませんが…。

 

昨日モデルたちをパッキングして持ち帰り、これから自宅に作業場を作ります。

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今こそこれを読むとき!と図書館でかりてきました。カミュのペストを勧めてくるアグレッシブな先生もいましたが、わたしは悲劇に浸るタイプじゃ無いので!というか大変なのはわかるけど、ヨーロピアンの悲劇に浸る体質と大げさなリアクションを見るたびに、さすがローマ悲劇が未だに支持される国…という感想をちょっと持ってしまうのは内緒です。悲劇がなんたるかは、この際置いといて。ごほんっ。