家ごもり4週目の散文。ウィーンは春です。

日々情報がアップデートされていて、ちょっとしたインテリジェンス疲れを起こしています。もう情報リテラシーを日本の道徳の授業でやってほしい。日本が国家規模で貧弱なインテリジェンス状態だということは知っていますが、これはもはや現代を生き抜く必須スキル。善悪を簡単にひっくり返してしまう威力があるので、切実。

 

大学の閉鎖は6月末まで、つまりはこのセメスター中もう再開はないようです。政府はバシッとそんな指示を発信したのですが、まだ大学から「じゃあ色々どうなっちゃうの?」という報告が今日、明日にも学長から発信されるのを待っています。

 

大学が着手していた各スタジオのプラットフォームが完成して、安全にデータの共有とやりとりが可能になりました。大学側は今回のことをその場しのぎにせず、ケースステディとして、必要な整備に力とお金を注いでる感じをひしひしと受けます。冬にワクチンが間に合ったとしても、再流行は可能性としてありますからね…。

 

 

ウィーンはすっかり春模様です。

先週の土曜日から公園や運動場が解禁、そしてレストランからのテイクアウトが条件つきで再開になりました。通常に戻ったわけではないのですが、街に人の姿があるのは安心します。外出自粛は4月末まで延長。今が大事な時期!とのことなので、浮かれて出歩かないようにもう少しの辛抱です。先の見通しを希望的観測が含まれているにしろ発信してくれるとだいぶ前向きになれます。

 

ワクチンが出来るまでは、完全に元に戻ることはないだろうし、今回の状態でもう元に戻せないことが起きてしまっている人が沢山いるだろうと思います。自分の半径の中では、感染者数に含まれる人が居ないだけで、このウィルスで亡くなった方の数字の倍の倍で悲しい思いをしている人たちがいるのだから。

 

両親に「仕事を失ってもいいから健康でいてほしい」ということを真剣に訴えました。なぜなら私の両親は学生を相手にした仕事を今もしていて、管理元の会社は対人ウィルス対策を全く彼らに指示してない。働くのなら、最低こういうことを学生たちと共有し、一緒に認識を高める必要があるということを箇条書きにして送りました。上司に相談するべきだし、指示されてないからやらないで何か起こっても、もう手遅れだから。私の本気が伝わったのか、父が管理職の人に相談し、その日から対策が始まったようです。全然安心できないけれど、ツイッターで情報集めてるだけかもしれない彼らと生きていくには受け身では危険だという認識を両親に刷り込んでいます。でも本音を言えば、仕事に行かずに家でじっとしていてほしい。二人とも持病持ち、高齢、ウィーンにいればリスクグループの分類間違いなしです。でも日本じゃ誰も気にかけてくれない。

 

私の本日のラインナップは、課題図書、レポート、リサーチ、そしてマスク作りです。大学の先生で70代のインターネットを持たない方がいます。先週電話で話した感じでは元気そうでしたが、ちょっと寂しそう。手紙を書こうと思い、住所を聞いたので、クラスで書いている共有日記をプリントして、マスクを同封して送ろうと思います。ファッションが好きで、ヨウジヤマモトが大好きな先生なので、ヨウジテイストのモードなマスクを作りたいと思います!

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この眼鏡屋さんはいつも最高に攻めたディスプレイで笑わせてくれる。でも多分本気でやってると思う。

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旅行ができるまでもうしばらく、私は友達がプレゼントに作ってくれたこれを眺めて家でのんびりします。

 

今日も散文、失礼しました。