コロナという隣人。

コロナはすぐ隣に。

というわけで、今日まで自主隔離中でした。

遡るは先週水曜日。バイト終わりにルームメイトから「折り返し電話ちょうだい!」のメッセージを読んで電話。どうしたの〜?もう帰るけど〜?と聞くと…

 

「今朝、朝食を食べに行った友達の家のルームメイトがコロナ陽性だった」と。

 

Ohhhhhh....ナンテコッタ。

私たちは4人住まいなのですが、その知らせが先に届いた他の二人はさっさとパッキングして出て行ったと。確かに、彼女がその人と接触した後に会っていない状態であればそこからの感染の可能性は限りなく低いのでさっさと自由を確保すべく避難したのでしょう。で、私はというと、とはいえ実家があるわけでも、彼氏がいるわけでもないし、友達のところへ行くって言っても…どのくらいになるかわからないし…と深夜のウィーンの街で電話片手に呆然。というか、もし彼女も感染していて、彼女がもう家にいる時点で、これから私が荷物を取りに行ったら間接的にいろいろ触っちゃうよね。ゴム手袋する?もう何が万全かわかんないじゃん。…私も家に缶詰が二次被害生まないのでは…

 

というわけで、バイト先に連絡して事情を説明。当面のシフトから外してもらいました。私が彼女経由で感染している可能性はほとんどない(と信じたい)けれど、万が一何かあったらお店の営業にも迷惑がかかるので、念には念を。

 

よくよく話を聞くと、コロナにかかってしまった人と10分ほどおしゃべりした。他のルームメイトは今日テストを受けていて、早ければ明日には結果がわかる。私のルームメイトも金曜日のテストを申し込んでいる。その陽性だった人以外は体調に異変はない。というわけで、私も水曜日の夜から自宅に缶詰でした。共用部分は常にスプレーで除菌、マスク着用、極力部屋から出ない、もちろん顔を合わせない。致し方なし。

 

 

金曜日に自宅に検査の人がやってきて、玄関でチャチャっとテストして帰って行きました。濃厚接触者である彼女はテストしてもらえたけど、私は大丈夫でしょうとのことで、もし彼女が感染していたら私もテストしてくれるらしい。

 

同じ日に彼女が朝食を共にした他の2人は陰性だったという連絡がありました。よかった。でも気が緩んだのか、共用部分でおしゃべりしようと誘われてやんわり断った。電話にしておくれよ。私まで感染したら、出て行った二人が帰ってこれないし、バイト先にもすでに迷惑かけてるし、大学にも行けないし。

 

ちなみに出て行った他の2人は大激怒中。なんでそんなに怒っているのかと、話を詳しく聞くと「コロナのテストの結果待ちの人が居るとわかっていて遊びに行った。だって陽性だったらすぐ結果くるだろうけど、なかなか連絡がなかったから陰性だと思った」ということが判明。ohhhhそれはアウトかもしれない。だからあんなに二人は激怒してるのね…まぁそうだよね。この気が緩んで私に声をかけてくる感じで、そういうところだぞ!と私も思った。こんな緩んだ気持ちでめぐりめぐって重症化する人に行き着くと思うと、もうちょっと気をつけようよ…と思われても仕方ない。でも彼らが未だに怒っているので、これからはもう少し気をつけてくれるといいな…。別にわざと感染したわけでもない人に責任を必要以上に問うのはどうかと思う一方で、人によって対策のラインが違うのは難しい問題ですね。

 

彼女はこの家で唯一自活していない学生で、ロックダウンになると家に篭って辛い…ぐらいで経済的に支障はなかった。私を含めた他3人は生計を自分で立てているので、二回目のロックダウンは死活問題だし、職場で色々な人に会う時点で、そもそも自分が感染しても職場を巻き込んだ死活問題なので仕事以外はあまりウロウロしない生活を続けていた。私もアトリエにはほとんど行けていない。そんな中で7月の頭にドイツの実家に帰省したり、毎晩、出歩いている彼女に二人は少なからずイライラしていたらしい。今になって噴出して、私を除く3人でWGのチャットは荒れている。離散にならないか若干心配である。

 

ただ、こんな騒動は気をつけたとしてもこれからまた起こるかもしれない。彼女はリスクを知りながら出かけた点で無責任だけれど、そうじゃなくても、後からわかるパターンもあるわけで。相手を被弾しても、持久戦状態の今は体力も持たない。

 

とはいえ、一緒に住む者同士、お互いにストレスを最小限にする配慮は必要なので、彼女のテスト結果が無事陰性だったら、早急に一度フラット会議でコロナ対策の意識統一が必要そうではある。

 

引っ越して散々じゃない?と思われそうだが、話し合えるだけまだいい。苦笑。

 

オーストリアはまた感染者が増え始めている。

街を歩けば、確かに人が密集している場所をたくさん見かける。今回のことで露呈したように、やっぱり重症化のリスクが低い若い世代はそんなに身に詰まる感じで危機感は持っていないのかもしれない。これは私の友人たちにも当てはまる。若い人と一括りにされたくないだろうが、私がバイトしているレストランの中高年の客層が、長居せずにさっと食事だけして帰っていく中、若者グループだけが長居するようになったことを思うと結構顕著かもしれない。特に今は夏休みなので、気が緩むのも仕方ない様子。

 

そんなわけで、ここまで書いて下書きに放置していたが、今日テストの結果が出た。

陰性だった。

 

だが、しかし陽性者とたとえ10分でも直接会ってしまった、しかも会った時期がまずかった彼女はこのままあと1週間(合計14日間)の自宅隔離を言い渡された。言い渡された彼女は泣くわ、喚くわ、叫ぶわ、私は一日中絡まれてヘトヘトである。自分が感情を爆発させるタイプじゃないので、子供のように大爆発させる人を見ると、申し訳ないがドン引きである。ちなみに私の愛が冷める瞬間第一位である。100年の恋も冷める。感情が大爆発している時は、誰に対しても共感できなくなり、ことを複雑にし、大事なことを見失うという脳科学の本を読んだばかりでもある。その通りだと思う…。

 

気の毒だが、自分で蒔いた節があるので、落ち着くのをひたすら待ち「言うこと聞いた方が身のためだ。1週間待てなくてまた何かあったら自分が辛いぞ」と言い聞かせた。

 

ご心配なく。そのあと夜の21時に私にタバコをパシらせようとしたぐらいには、図太い子なのである。明日買ってあげる、ワイン分けてあげるから、それ飲んで寝なさいと言い聞かせた。なぜなら普段、自分は自販機で買えない(ドイツの銀行カードしか持っていないと夜自販機でタバコは買えない)くせに、今だけ私を使ってタバコをゲットしようなんて…バレバレである。これから1週間、もちろんお買い物のお手伝いはするけれど、彼女の喜怒哀楽に振り回される気はサラサラないし、彼女がいくら陰性でも自宅待機を告げられている以上一緒にワイワイする気もない。可哀想だが、反省してくれよ、そういうところだぞ!

 

私は検査機関から「君は出かけて大丈夫!気にせず仕事でもなんでも行っちゃって〜でもコロナには気をつけてよね〜」とお達しが公式にやってきた。ほっと一安心。ちなみにオーストリアは濃厚接触者のカテゴリーが詳しく書かれたものがありますので、気になる方はご参考までに。” Behördliche Vorgangsweise bei SARS-CoV-2 Kontaktpersonen”というPDFが検索すると読めますし、詳しくはこちらのリンクからも確認できます。国によって対応が違いますのでね。

www.sozialministerium.at

 

まぁ、いきなり出かける気にもならず、テラスで日光浴しかしませんでした。テラスがあって良かったよね…。

 

これを教訓に、私も気を緩めずに生活しなければ…。インターンが始まったら特にインターン先の人以外に会わないようにしようと改めて思いました。私のせいで公演が中止になったら悔やみきれない。それにしても、一体いつまで気を張って生活しなければならないのか。すでに断った旅行の話が3件。最後の夏休みかもしれないのに、家に篭って終わりそうなのが悲しい。もうお腹いっぱい、勘弁願いたい…。

 

皆さんも気苦労耐えないかと思いますが、良い夏をお過ごしください。