【学生ビザ】餅は餅屋。

昨日は朝から友達の作品のゲネプロに行ってきました。作品よりもそれを取り巻く公共圏の反応に驚きました。世の中ってこんなに保守的で差別的なんだな、そりゃフェミニストが強い女性と誤訳されるわけだ。それはまた別で書きたいな、ということで、あれから数日少し様子がぼんやりとわかってきました。

 

全部がはっきりしてから書いたほうがいいかなぁと思ったのですが、前回の書き方はけっこう不安を煽るかもしれないので、逐一更新したほうがいいかなと思いました。

先に書きますと、まだ結論は出ていません。

 

ただ、今回出てきた新たな登場人物によると、申請中に旅行期間が切れても、即帰国は聞いたことがないなぁだった。前回書いた文言についてはいまだ不明であるが、今回の彼女のケースの争点でなさそうです。

 

 

ことの発端はこちら。

kiikiii.hatenablog.com

この日の最後に書いた通り、翌日アトリエで作業をしていた私を訪ねて夕方彼女が現れました。すごく疲弊してた。アーメン。

 

朝からネイティブを引き連れた他の友人知人が家に押し寄せて、「不法滞在だから今すぐ韓国行きのチケットを買って!」と最後はその友人に泣かれて大混乱。彼女はその状況で絞り出した。「わかった。でもKikiと買う」と。そうやってその場を逃れ、予定より大幅に遅れた夕方私にたどり着いた。

 

会ってから少し話を整理した。

 

やっぱり周りのネイティブとネイティブを引き連れた学生ビザとは無縁の、つまりは自分は婚姻においてウィーンに滞在している人がワイワイと騒ぎ出した、が、MA35から直接連絡があったわけではない。これがまず一番大事。

 

ではなぜそんなことになったのか。

ことの発端の友人の元旦那(ややこしいな)に勧められて連絡した先の人物に最後「警察を呼ぶぞ」と脅されたことで彼女を含め全員がショックを受けてしまったとういわけだ。ちなみにその機関はHelping handというのだけれど、なにをヘルピングしてくれたのだろうか…。

www.helpinghands.atというわけで、ちょっとホームページを覗いて見たが、差別などの問題に対する機関のようである。

「彼らは学生ビザに詳しくないのではないか?」がまずは第一に浮かんでくるが、なんだか機関に居る人に脅されたら、怖い。それは確かにそうだ。

 

とりあえずこの人たちは置いておいて、持ってきてもらったMA35からの手紙とご対面。

 

彼女と彼氏の見解では銀行の残高を再提出だと言っていた。確かに手紙の最後にフィナンシャルについてもう少し説明せよ、そして残高これだけ証明せよみたいなことがけっこう抽象的に描かれていた。彼女からも最後のページだけを最初に見せられて、これこれと言われた。なんでこんなに抽象的な表現の手紙なのかという疑問はある…私が過去にもらった追加書類についての手紙は、書類のタイトルが書いてあるくらい明白だったのだけれど…担当者によるのかもしれない。こわい…。

 

まぁとは言え、一から読ませてと最初から目を通す。

 

ちなみにこのドキュメント再提出の手紙に、もし2週間以内に応じない場合は、国外退去にてうんぬんみたいな法律のコピペも書かれていた。でもこれは大抵公的なこういう手続きでいつも書かれている§マークの注意書きだ。多分これをネイティブたちは読んでパニックなのかもしれない。

 

 

ただ、ここで一つ問題かもしれないことが分かってきた。最後のフィナンシャルについてのうんぬん以前に、手紙の最初に“Stellungnahme”も提出せよと書かれている。聞きなれない言葉である。「これは出したの?っていうかStellungnahmeってなんだろう」

 

この質問にびっくりした彼女。えっ残高証明だけじゃないの?と。

わかんないけど、でもこれも出せってことじゃない?なんだろうか…。

 

ネイティブのクラスメイトに聞いても首をかしげる、ちょっと馴染みがない。

そんなわけで、とりあえず月曜日にウィーンに帰ってくるスタジオのお世話係の先生とアポイントを取って、大学付きのÖHの担当に連絡を取ることに。同時に、これはネイティブとかじゃなくて、これについての専門家が必要ということで、彼女はウィーンの韓国コミュニティで探すことに。

 

運よく、十代からウィーンで学生をしている韓国籍の詳しいサポートをしている人を発見できた。運がいい。すぐにその人とアポイントを取り、状況整理へ。

 

①Stellungnahmeは確かに要求されていた。

Stellungnahmeは何か公的な後見人に出してもらう身元保証書のようなものだそうだ。私たちの場合は大学のÖHが学生用の弁護士を持っているから、その弁護士にペラ一枚で出してもらえるそうだ。ついでに主任教授がいるので(院みたいなもんなので最初から指導教授がいる)その人にも一筆書いてもらうとなおいいとのこと。

 

②フィナンシャルをクリアにする。

これは聞かれていないが、銀行の残高証明に加えて、簡単な直近の使用履歴も用意。さらに貯金用のセカンドアカウントを持っていたので、そちらも開示する。これは簡単にオンラインから印刷できる。

 

③聞かれるかもしれない書類を用意して、MA35と再アポイントメント

この人の見解も、ちなみに韓国大使館の見解も「すぐ帰れ」ではなく「状況を確認したほうがいい」だった、心配なら。というわけでMA35に電話して、現在の進捗を聞いてみた。でも返答に3営業日ほしいとのこと。というわけでこれは来週に持ち越されたが、とりあえずその間に、必要そうな上記2つを用意することに。ちなみにアドバイスでは、向こうが再度聞いてこないならStellungnahmeについてはちょっと様子を見ようということになった。こちらが忘れてましたと言って出すと、そこを突かれるかもしれない。お互い忘れていたことにしたい…。もう追加書類を出せる2週間はとうに過ぎている。だが、向こうもそもそも追加書類の要求の手紙を出し忘れて、10日後にオフィスで会って支払い後にいきなり後出ししてきたしな…。*詳細はは前回の記事へ

 

④状況によっては一時帰国

もし、この追加書類の不備で色々言われた場合は、そこでごちゃごちゃ争わずに一度状況を白紙に戻すことをお勧めされた。一度すべての登録をabmeldenして、韓国に一時帰国し、もう一度新しい日付ですべて登録しなおして、再申請がいいとのこと。

 

どちらにせよ、状況が分からないことには帰国することも難しい。今のままだと、なぜパスポート上オーバーステイになっているのか説明できない。正確には口頭でしか説明できない。どうも審査中だというのは電話でしか聞けていないので。たとえ在留許可がうまくいかなくても、その公的な却下の通知を出してもらって、その日付に基づいて出国するのがよさそうだ。なんせ、今は韓国行きの直行便が無いわけなので。

 

ただ、まぁ彼女の場合は何か変な手を使って在留許可に挑んでいるわけではない。単純に聞いたことがない新しい書類、それも割と簡単に手に入りそうなものが不足しているだけのようなので、万が一今回のすれ違いでネガティブな結果が出ても、もう一度挑戦すれば大丈夫そうである。というのがこの専門家の意見だった。彼女も帰国前にやったほうがいいことがあるから、飛行機に乗ってなくて良かったと笑っていた。ヘルピングなんとかは一旦保留、が彼女の意見。私もそう思う。

 

ちなみに私の新しいルームメイトはウィーンの別の差別などの問題に対処する機関に勤めている。法律を大学院で勉強したが、弁護士ではない。彼女も何か差別的なことがあればそれは私たちの専門だけれど、通常の在留許可についての手続きについては残念ながら詳しくはない…人道支援が専門だからなぁという話だった。その通り。ヘルピングハンドさんも専門外だったのだと思いたい。

 

周りが騒いだことも彼女は愛情と受け取っていて、私もそう思う。いい友人を持ったことに変わりはない。でも私も彼女も良くも悪くも根拠はなくても自分の意見が強い人が多いことを海外生活で感じている。日本人にだって同じくらいの割合でいるので、海外生活と書くと語弊があるかもしれないが、謝る文化がない国においては、堂々と意見を言うことと、その意見が根拠に基づいていることはイコールではないので、私たちは海外生活においてそれを経験する機会が多いのかもしれないなぁと思う。まぁ曖昧な話なので主語をどこに置くかで誤解が生まれそうな話だ。

 

 

そんなわけで、MA35からの連絡待ちで、一コマ休み、である。