日本人の匂いとは。

前回書いた通り、と言うか話はコロコロと転がり、我々のスタジオは月、水、金にCOVID19テストを受けると言う協定が結ばれました。こんばんは。

 

そんなわけで、午前中ZOOM授業後に自宅からアトリエの間でテストして、陰性証明もらってと言う散歩を挟みました。ありがたいことに、今日もポカポカ陽気で光合成の尊さにひれ伏しました。ありがとう、太陽よ。

 

さて、そんな週3でテストに行っているのですが、気になることがあります。

マスクをして、一言も発してない私は毎回「どこから来たのか?日本か?韓国か?」と質問を受けるのです。COVID19の検査会場で。

 

私が無料でテストを受けられており、保健証を片手に所持している時点で、どう見てもウィーン市民なのは明白なのですが、聞かれるわけです。今日も聞かれました。これは個人的な見解で、話すとナガーーーーーーーークなりますが、初対面で、語学学校のセオリーみたいに出身を聞いてくる人には大いなる疑問があります。ちなみに私は聞きません。相手が自ら話さない限り、出身を聞くことはありませんし、ましてや例えば英語やドイツ語でしゃらしゃらとコミュニケーションしていたら、第一情報として私には必要ないわけで。出身国についてお互い話すだけの会話に終始する場面があまり好きではありません。私じゃなくて日本に興味があるなら、他をあたって欲しい、とは言えないのに、そういう会話が始まるとすごい困る。残念ながら、どう考えても夢の国JAPAN的な話は私とはできないから。

例えるのであれば、どうせそのうち仲良くなる相手だったら、話の流れでお互い気がつくもんです。ジェンダーと一緒ですね。いちいちいきなり知り合っただけの人に、私はジェンダーは聞かない(これについては仲良くなっても、ダイレクトにその質問をする機会はないけれども)。そんなわけで、このいつも聞かれる、フレンドリーな様相が異様でいつもびっくりします。でも多分他の日本人の方はフレンドリーにお答えになられることと思います。悪気がないのは100000%理解している。まぁ、ちゃんとした理由はありますが、ここでは割愛します。読んでも日本人にとってはさらに面白くないでしょうし。

 

 

とにかく本音はもちろん、毎回聞かれて、個人的には実は全然いい気はしていない。でも答えなくても答えるまで、なぜか聞かれるので、何か違う方向にベクトルを向けてこの状況を乗り越えなければならない。ここで出会う人は、私のプライベート的人間関係とは程遠いので、私のジェンダー的概念に基づくこの種の質問に関する議論をする相手には1mmも値しないし、相手も0.1mも興味ないことでしょう。付け加えるならば、自分がすでに4年ウィーンで生活していて、ウィーン生活の90%をドイツ語で過ごしているからこそ、生涯その質問に答え続けなければならない未来がちょっと寂しいという超個人的感情もなくはない。一生外国人ですよね、そうですねーって。まぁそうなんですけど。

 

そこで今回から「なんでそんなこと聞くのか?」と聞いてみることにしました。とても礼儀正しく。言うなれば、入国審査で国籍を聞かれても、快く応えられるので、それと相応の理由を共有して、爽やかな気持ちで検査場で過ごしその場を後にしたい。

 

本日の彼の返答は「僕、日本の映画でとても好きなのがあるから」とのことでした。

COVID19の検査に行って、日本映画について質問されるとは。1年前には想像もできませんでした。ちなみに私が韓国人だった場合はなんて言われたんだろうか。

ちなみに前回の彼は「僕は文化的思考のある人間だから。人々のナショナリティは大事なんだ」と言っていました。これを隣のレーンで聞いていたドイツ人の友達は目をひんむいて驚いてました。帰り道で友達が「でも他の人には聞かないのは、なんなん?」と驚いた理由を話していました。確かに、彼はアジア的文化的思考に興味がある人ってことになるけど。彼も私が理由を聞き返してくるとは想像してなかっただろうから。実際のところわかんないよね。

 

もう一つこのエピソードで興味深いのはCOVID19以前は大抵、中国人?と言う選択肢もそこに並んでいたのだけど、その選択肢が突如消失したこと。なんで?

 

ウィーンで検査場に行かれた方しかピンとこないと思うのですが、この聞いてくる方は、液体をパレットに落としてバーコードを貼ってくれるところに座っている人です。毎回人は違うのですが、毎回ここを通過するときに聞かれます。つまり、この人物は私の外国人的名前も、ドイツ語のアクセントも知りません。私の情報を知り得るのは最初と最後のセクションでPC前に座る人だけです。

 

まだ調査対象が少ないのでエビデンスは見つかりませんので、引き続きリサーチしたいと思います。また金曜日も別の人に聞かれたら、とうとう笑ってしまうかもしれん。週3日検査に行く際の副産物が生まれました。でも目立たずひっそりと、時々調査しようと思います。私が毎回意気揚々と質問返ししてたら、噂になっちゃうかもしれない。苦笑。他の方に迷惑かけたくないので。

 

それにしても声も名前も聞かずに、マスク顔でこの質問を受けるって…

もしかして、日本人の匂いでもするんだろうか?

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コロナ禍だけど対面授業に戻るから、48時間以内の陰性証明の通行手形必須なんだよ。

って、大学から新たなアナウンスがありました。

こんばんは、月曜日の夜です。

 

来週から新しいセメスターが始まるにあたり、フィジカルに授業へ参加するためには、48時間以内に発行されたCOVID19の陰性証明が必要です。

 

義務教育課程の子供達がフィジカル授業へ戻るために、教員、生徒を含めたテストを日常化するニュースを読んでいたので、大学でも導入されるのは、まぁそりゃそうだよなぁなんですけど。接触系のサービス(美容院など)を利用するときにも必要になっていたし、これがニューノーマル…と理解はしているのですが、結構インパクトありますね。

 

どんなにコマ数落としても、次のセメスターでの履修を考えると週2回はテストですね。月曜日の朝と水曜日の朝でしょうか。月曜日の朝、激混みかもしれない…。金曜日に授業がなければ、日曜日、火曜日…うーん…。ちなみに今まで有料だった薬局でのテストが3月から一人あたり5回までは無料になります。これはありがたい。ありがとう保険。薬局なら歩いて3分の所にあります。それ以外は、今まで通り、いつでも誰でもウィーン住民は無料のteststraßenへ。

teststraßenについてはこちらへ。

 

kiikiii.hatenablog.com

 

 

こんな予定立てたところで、卒業制作の個別ミーティングがチョロチョロ入り始めると、もう週3は覚悟ですね。鼻をいたわっていこう…。

 

おそらくは、講義・ディスカッション形式のセオリーの授業は次も基本はオンラインだと思われます。テストを受けたところで、フィジカルに参加できるのは学生ひとグループあたり6人までですからね。フィジカルオンリーだと、先生何回授業するんだって話です。ちなみに授業でこの陰性証明コントロールは先生自身が行います。めんどくさいでしょうよ…。もし、テスト反対派の学生がいたらさ。いそうだよ。

 

なんかもう個人の自由と公衆衛生のバランスがどうとかっていう時代は2020年に終わったんだきっと。パンデミック初期の去年の今頃は、こういった類のコントロールに関して、いたるところで議論されていたけれど、今やなんかタブー感ありますし、何より欧州は去年のイタリアの悲惨さをリアルタイム速報で見ていたので、もう…。48時間陰性証明と言う名の通行手形時代はコロナ禍におけるもはや最終手段感ある。最後の一手。だってもうロックダウンでの押さえ込みのインパクトは当初ほどないし。

 

ただ、興味深いことに。

いろいろな企業が、このままコロナ収束してもホームオフィスを継続する方向に流れつつあるのに、教育現場は1年のデジタル悪戦苦闘を経て対面に戻るっていう。でも私も個人的にはフィジカルであることが大事でして。オンライン大学を選んだわけじゃないのに…っていう、仕方ないけれどモヤモヤした1年でした。別に家でも講義は聞けるけど、場で得られる前後のコミュニケーションでいろいろと発展するんだよな。雑談って大事なんだよ案外。帰り道に今日の講義に関連した、いい他の書籍を友達から教えてもらったり、発展系でそのセオリー展開してるアーティストの展覧会情報教えてもらって、さらに一緒に行っちゃったり、それで友達になって、いろいろ制作までつながったり…するのよ!これが。とアトリエ通いが再開してから痛感してます。今日まさに、アトリエでいい本教えてもらったし、展覧会情報もゲットしました。ホクホク。

 

それにZOOMの画面越しの世界に閉じ込められるの怖い。もしかしたら私以外、もう居ないかもしれないじゃない世界に。ZOOMが全部録画されたパラレルワールドだったらどうしようネっとか、自分はアップデートされている毎日だと信じていたのに、それが違ったらもう死者との境界線すら曖昧で、SF映画もびっくりな展開だよ。ぐらいのことをうっすら白昼夢しちゃうくらいには想像力が豊かなので、現実の肉体を感じたいです。はい。

 

とまぁ、話はそれたのですが。いつもそれちゃうんですけど。気をつけることは変わらない、むしろ増えたのですが。陰性でもマスクとソーシャルディスタンスは必須な日常だけど、それと引き換えに、もう少し重量感のある日々と少しの潤いが戻ってくるといいな。いいなぁ。

 

時々(嘘、3日に1回くらい)今年中に収束するだろうか…2020年、人生で初めて新しい友達と呼べる人が出来なかった気がするよ…気が合いそうな人に出会ってもプライベートで会えない切なさよ…と遠い目になりながら、まぁ、でもできること探しながらやってくしかありませんね。冬眠するわけにもいかないし。春はすぐそこです、きっと。

 

人生で初めて罰金を払った話。

雪がちらつくウィーンより、こんばんは。

帽子なくして歩けないくらいにきんっと寒い毎日ですが、私は元気に往復2時間のウォーキングでアトリエに通っています。ちなみにオーストリアの大学は基本オンライン授業ですが、芸大などオンラインで行えない分野の授業は対面で行うことができます。山盛りだくさんなコロナ対策を怠らなければ。

 

そんなわけでアトリエはセメスター休暇中も利用できるし、二度のロックダウンを経て、私は家にこもると落ち込みやすいことに気がついたので、とにかく人と接触せずとも外出する毎日です。今まで自分はひきこもりの類だと思っていたので、新しい発見です。

 

さて、なんでまた往復2時間もウォーキングしているかと言いますと。

年間定期を購入していないからです。

ウィーン市内の公共交通機関が共通で利用できる年間定期、365ユーロと1日換算1ユーロでとてもお得です。私もこの3年間お世話になってきました。

でも今年は購入しないことに。

 

理由は3つ。

  1. 丸々1年間ウィーン滞在する可能性が今のところ低い。
  2. コロナ禍において、決まった場所にしか行かなくなった為、利用頻度が落ちた。
  3. 同じくコロナ禍で蜜を避けたい、さらには運動不足解消の為歩きたい
  4. そもそも、またロックダウンになったら利用できない

そんなわけで、年末に定期が切れてから、公共交通機関を利用する時はその都度切符を購入しています。大文字にしたい。「私は毎回きちんとお金を払っている!」と。

 

それなのに、なんで罰金取られたかって話なんですけどね。

1月の最終週にミーティングがあるのに用事が重なってしまい、家を出るのが遅くなってしまいまして。歩いたら間に合わないので、路面電車に乗ったんですね。乗ったと同時に、ズーーーーーーーット返信を待っていたお仕事のメールが届いて、これはいますぐ返事をせねば!と路面電車内のチケット発券機の前に立ち、小銭を握りしめながら携帯でメールの返信を先に始めたんですね。で、あぁメール打ち終わったよ、さぁ切符買おうとしたら、トントンっと肩を叩かれて、「君、一駅分、切符買わないで過ぎたから、はい罰金105ユーロね」って。

 

えーーーーーーーーーーー。

すっごい買う気満々で、発券機の目の前に立ってたの見てたのに?一駅って2分もなかったじゃないか…。意地悪すぎる…。でも鉄の仮面かのように表情一つ動かさず、「払うの?払わないの?」以外は会話をしてくれない。すごい。冷徹。

 

途中で降ろされて、罰金を払いました。もちろんミーティングにも遅れました。

 

アトリエで超絶落ち込んだ私に、友達2人が「私も先週払ったわ〜」と。多分ロックダウンで私のように外出が減って、定期を持たざる(さらに無賃乗車)客が増えて、コントロール強化してんだろうねぇと。運悪かったねぇと。

 

このチケットコントロール。ウィーン在住でない方に簡単に(今更)ご説明しますと。ウィーンの公共交通機関には改札口というのが存在しません。日本では改札を通過することで、チケットのコントロールがありますが、その機能を人海戦術でウィーンは行っています。二人組の私服パトロールが運行中の車内で、突然「はいコントロールで〜す」と始めるわけです。

そして、私の肌感でいうと、もともと頻繁に行われていました。特に観光の中心地を走るU4が最寄りの駅だった時は少なくとも月一、特に朝9時前後によく当たっていました。路面電車も通勤時間帯のちょっと終わりかけに乗るとよく遭遇していました。

 

えぇもう一度名誉の為に。私は究極の小心者なので、かつて罰金が発生するような博打は打ったこともなければ、今後も故意にそこに参加することはないでしょう…小心者人生における罰金とは想像以上のダメージなのです。

 

そんなわけで、人生で初めて罰金というものを支払いました。

今でもあの105ユーロがあれば…とショウウィンドウを眺めるたびに切なくなります。はぁ。

 

ちなみにコントロールの女性に「たった2.6ユーロ払っとけばいいものの」と言われたので「払おうとしてたんですけどね!たった2分でしたけどね!見てたのによく言いますね!誰でも常習犯扱いするのはどうでしょうかね!お疲れ様です!」と笑顔でお答えしました。私との会話は拒否したくせに愚痴るってずるいじゃない。そりゃ在住4年目にもなればいいかえすに決まってるじゃない。

 

コロナ収束後にウィーンにいらっしゃるみなさん。切符は事前に購入するか、車内で購入する場合は、もう即!即購入することをオススメします。

 

こちら1月の終わりの話。下書きに眠っていて、引っ張り出したので時差がありまして。本日のウィーンは昨日までの雪が溶けた快晴。今日も元気にアトリエに行ってきます。

マイスタークラス制の教授を選ぶよ。芸大の教授選に参加した話。

2月になりました。ウィーンは例年通り、どんよりしています。ちょっとした晴れ間でも「めちゃくちゃ晴れている!」と錯覚するぐらいには太陽に飢える冬。

 

そんな冬の真っ只中、我がスタジオは来年のアカデミックイヤーから迎える教授の選考会的なものが3日間行われていました。なんだか興味深い経験だったのでシェアしようと思います。

 

まず大前提として、私の在籍している大学は教員課程と美術史の専攻を覗いて基本的にマイスタークラス制が取られています。簡単に説明しますと、一人の教授(アーティスト)が入学試験から卒業までを受け持ち、卒業時にはその教授の名前が形容詞的について卒業となります。受験者の大半はそのアーティストが教授のスタジオだから、といった理由で試験に出向く程度には、この芸術教育におけるマイスタークラス制は伝統的で認知されているものです。芸大にいるといえば二言目に聞かれるのは「教授は誰?」です、はい。

 

日本の方がイメージしやすいのは入学試験から担任の先生がわかっていて、その先生が合格を出し、その先生の元でメインの授業をとり、その先生が卒業試験を採点し、その先生の名前が添えられた卒業証書をもらうわけです。

 

もちろん必須科目はごまんとあるので、いろいろな先生や教授から教えを請うわけですが、それでも真ん中にはいつも同じアーティストが鎮座しているわけです。超重要人物です。この人の専門分野やこの人が卒業している学位が大きく影響してスタジオの名前がガラリと変わるなんて事態もありえます。名前だけで、セメスター中に一回しか授業しないアーティストに当たっちゃう可能性もゴロゴロあります。名前だけかよ、困るよってなわけで、オオゴトなのです。

*ごく稀に同じポジションに複数のアーティストが名を連ねているスタジオを置いている大学もあります。

 

そんな教授選なのですが、国立大学ですので、基本的には公に開かれています。元教授が更新にサインしなかったため、2020年の年明けから公募していました。

 

最終的には大学院長が決定権を持っているのですが、そこに到達するまでにいくつかステップがあります。

 

step1:該当のスタジオから学生の代表者として2名、その代理として2名、合計4名の学生が書類選考から大学のコミッションに参加できる。

⇨というわけで2020年の年明けにはクラスから男女2名ずつ、かつ年齢(在籍年数)と国籍をバラしたバランスで代表者をみんなで決めました。何かの代表者を決めるときはまずはジェンダーのバランス、は鉄則。

 

step2:代表者と代理者(代理は代表の2名が何かしらのやむおえない理由で会議や投票に参加できない場合に代わりを担う人です)がコミッションの教授や先生方と学長と一次書類選考と2次の面接を行います。

 

step3:8名まで絞られた候補者が公示されます。

*私たちは行いませんでしたがこの時点で異議があれば、スタジオ在籍の学生達がオフィシャルに他のアーティストに招待状を出し、さらなる立候補者を追加することも可能です。ちなみに私の現教授はその形で学生達から招待されて教授選を経て現職に就いたとのことでした。権威に興味ない人がなんで教授職なんて…と不思議でしたが納得。

 

step4:各候補者が完全に公開(大学外からも見られます)で30分のプレゼンテーションと15分の質疑応答を行います。

*コロナ禍のためオンライン開催

 

step5:各候補者による45分のリハーサル授業が、該当のスタジオの学生のみを対象に行われます。こちらは専攻の他の教授や先生すら見ることができません。完全に学生のみ。

*コロナ禍とはいえオンライン開催は無理なので、2日間それぞれクラスから4名(こちらも在籍年数とジェンダーのバランスをとり)が実際にアトリエへ行き、オンラインから候補者の話を聞き、課題を行う。それを他の学生はオンラインで見ながら質問ができる。というハイバードバージョン。実際にアトリエにいる学生は事前にコロナのテストを受けています。

 

step6:連日それぞれのスケージュルが終わり、19時からクラスミーティング、の繰り返し。候補者について話し合います。

 

step7:4日目にクラスの代表としてコミッションに参加できる(投票権のある学生)を交えて、各候補者についての学生からの意見をすり合わせます。主にどういった点で教授として希望するか、しないのかを明確に文章で書き起こしていきます。課題の質やフィードバックの内容、アーティストとしての方向性が自分たちの専門分野と合致するか、もしくはしない場合でもどのような可能性がありえるのか。

 

もう、毎日12時間オンラインで話を聞きながらメモをとり、みんな疲労困憊。

 

おそらく2月には大学からオファーが届き、その後いろいろと契約事項をクリアしたら、早ければ3月中旬ぐらいには、時期教授の名前がアナウンスされると思います。

 

我々のスタジオは超ニッチなので、他のファインアートのスタジオのように、教授との相性が悪いから、他のスタジオに転移しますができません。先に書いたように、マイスタークラス制におけるメイン教授は超重要。ちなみにオーストリアは超学歴社会です。イミワカンナイのですが、クレジットカードとかにも、頭にプロフェッサーとかついちゃうし、私も無事卒業したら、タイトルがついて回ります。もう一回言うと、イミワカンナイのですが、耳聞きする限り学歴社会らしいです。もちろんオーストリア人限定職ではないので、いろんな国籍の人がいましたが、とはいえそんな場所で教授職というのは名誉あることなんでしょうから、候補者のアーティストは「この人いつもこんなに親切なんだろうか。噂と違うな。」みたいな人もゴロゴロいました。笑。

中には過去にパワ・モラハラ的なスキャンダルがドイツの新聞(タブロイド紙ではなく信頼の置ける新聞社)に掲載されたことのあるアーティストが一人いたことが学生の中で問題視されました。あくまでも教育の場なので、その人物についてのバックグラウンドチェックも公式に大学へ依頼しました。ちなみにここ3年ぐらい賞は総なめにしているイケイケのアーティストでして、名前に目がくらんだんだろうか、学長…と遠い目に皆でなりました。ゲストプロフェッサーならまだしも、メインはどうだろうか…。

 

正直、私はどちらにせよ今の教授のもとで卒業制作をするつもりで話は進んでいるので関係あるかと言われれば、半々くらいです(こんなご時世ですので、なんらかの理由で時期がヅレたら、新しい主任教授も私の卒業制作のコミッションで名を連ねます)

 

なおかつ、この8名の中に、学びたいと思える人は私個人からするといませんでした。

大半は親切そうでしたが、私は”いい先生”より引っ張り上げてくれる刺激的なアーティストのもとで学びたい。たまたまかつ、人間的にも素敵な現在の教授が、まぁベストです。この4年間で関係も良好です。ちなみに今在籍している1年目2年目の学生は顕著に”いい先生”を求めていて、私の希望とも合わない。もうハッキリしている。

 

そんなわけで、ちょっと蚊帳の外感ありながらも、こういう投票事は絶対に参加しなければならない使命感のあるドイツ語圏(私だけだろうか)。最後まで話し合いには参加しました。

 

でも途中で燃料切れになって、こっそり飲酒してたのは大目にみてください。あっちょっとです…グラスいっぱいぐらいを20時ぐらいに…ちょろーっと。だって朝9時から21時までずーっとドイツ語で議論って、アルコールも欲しくなる。なりますよね。しかも繊細な議論でみんなここぞとばかりに言葉も選ぶから、私のできの悪い脳みそはフル回転でオーバーヒート…。あっ愚痴が…。

 

そんなこんな、な。1月のハイライトでした。

 

いろいろ書いたけど、一番は日常が戻って欲しい2021年。

明けましておめでとうございます。2020年も励ましや温かいコメントをくださった皆様、本当にありがとうございました。2021年も、気の向くままに、有益な情報の欠片もありません当ブログですが、自己満感満載に更新していく所存です。エゴイステックな挨拶で申しわけありません。今年もどうぞ、よろしくお願いいたします。

 

昨年の振り返りを一度は書いたものの、お蔵入りです。暗いから。えへ。

いやぁ、大変な一年でしたね。そして相変わらず、世の中どうなっちゃったの、どうなっちゃうのよなニュースしか目に入らない。悲しい。

 

というのも、他者への優しさのない”私のモラル”みたいなものを、2020年は散々浴びせられてヘトヘトになりました。コロナ対策は経済対策じゃないし、究極論ですが民主主義への根本的な回答だと、私は思います。マイノリティを置き去りにしないのが民主主義じゃないんですか?疎外のない真の民主主義のためにロックダウンには応じるし、政府だって補償をするわけで…”私は〜だから大丈夫”みたいな理由を振りかざして、その結果、私たちが誰を疎外しているか自分に問いただせよ、おい!(心の声)みたいな場面が多かったです。

そんな理由でルームメイトと年明けそうそう言い合いました(でも意見を言い合うのは喧嘩ではないので、ご心配なく。今も普通に生活中)。ドイツから帰ってきて自主隔離もしない、テストも受けないで「だって私は5人としか会っていない」と言う謎のエビデンスを繰り広げてきたので「私はあなたの個人的で不思議な理論には賛成できないが、強制する権利もない。でもこれはモラルの問題であって、この点について、あなたと私は別の意見を元に生きている。お互いを尊重して、コロナが収束するまで、適切な距離で生活したい」と回答しときました。

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In Freundschaft.

久しぶりの晴間に散歩兼光合成をした週末。クリスマスも過ぎ去ったわけですが。私は前回のご報告のとおり、PCR検査を経てクリスマス会(パーティーというより会)で友達と過ごして大満足です。毎年クリスマスに感じるプレッシャーも、今年はのほほんと終わりました。

昼間に図工かのごとく飾り付けをした本物のもみの木。お値段57ユーロ。友達の家に着いた時には「でかっ」とびっくり。二人で抱えて電車で運んだそうです。

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クリスマスツリーの飾り付けなんて、子供の頃以来な上にエセアメリカンなプラスチックのツリーとしか縁がなかった私の飾り付けのセンスのなさよ。友達に色々教わりながら、おしゃべりしながら。ヨーロッパのクリスマス、お正月的伝統を感じて、改めて宗教行事ですよねと思いました。こちら、灯っているのは本物のロウソクです。

 

前菜のグリーンピースのスープからたくさん食べて飲んで、ツリーを灯してドイツ語の歌を歌いました。そして友達が手作りのレシピ本をプレゼントしてくれて、感極まる。

ちなみにチキンの丸焼きもスポンジケーキもこちらでは主流ではなく。

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ケーキの土台はマカロン生地です。オレンジとイチジクとヨーグルトのアクセントがたまらんです。貰ったレシピ本に載っていたので、いつかふと、この日を思い出して作る気がします。

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美味しくて楽しくて、あっという間でした。

コロナパンデミックで、こうやって集まって食事をするのは、今年の2月以来です。これが当たり前だったけど、こうやって集まることすら苦労するようになって初めて大切さが身にしみるよね、忘れないでおこうねという話もしました。

将来の話を沢山するようになって、みんなも私も卒業が近づいている、4年経ったんだなと帰り道でぼんやり思いました。もしかしたらこれが、みんなで祝える最後のクリスマスかもしれません。誰も口には出さなかったけど、そんな気がして、少し淋しい。でも今年は実家にも中々みんな帰省できない中、これはこれで、家族の集まりだったと思います。

30代半ばで学生生活を楽しんでるって、時々友達の子育てインスタと比べると、パラレルワールド感満載で自分が心配になることもあります。でも、多分、私の人生はこっちだから。周りがこんなに受け入れてくれているんだから、自分こそ自分を受け入れようとそんな風に思う今日この頃です。

 

陰性だったら会いましょう。

ウィーンで迎えるクリスマスも4度目。一時帰国したいんですけど…友達に会いに旅行したいんですけど…!と云う欲求を押さえ込んでの2020年、年末。

 

オーストリアは3度目のハードロックダウンがクリスマス明けから始まる前に、最後に、と云うか今年最初で最後なんじゃないかというクリスマス会(日本語にすると漂う催し物感)のお誘いが舞い込んでいます。

 

その前にすること。そう、PCR検査。陰性だったら会いましょうなんて、こんなの世紀末かよ。そんな気持ちで行ってみたら、会場は未来世紀ブラジルな世界でした。

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手ブレじゃありません、プライバシー保護です。嘘です、手ブレです。

 

ゆうても、先週まで毎週劇場でPCR検査は受けていましたので、検査自体は慣れたものです。それもどうなのって話ですが。でも劇場に検査の方がいらして毎回受けていたので、今回のこの光景にはびっくりしました。

 

ウィーンでPCR検査を受けられるパターンは様々です。もし、すでに症状がある場合には、従来通り自宅で検査を受けるパターン。旅行帰りや、軽い症状がある場合に検査が受けられる場所、20ユーロ少々支払って、街中の薬局で受けられるパターン。検査の種類も鼻や口から採取するパターンもあれば、血液を数滴垂らして検査するものまで。

 

今回私が行ったAustria Centerでは基本的に症状がなく、ウィーンに居住している、働いている人が無料でPCR検査を受けることができます。人と会わなければならない予定があるけれど、心配だという場合にとてもいいと思いますので、私の体験をシェアします。

まずは、リンクのサイトから予約を取ります。

www.acv.at

私は症状も直近の渡航歴もないので、walk Inで受けられるAustrian Center を選びました。サイトのZum Schnelltest anmeldenから日付と時刻を選んで予約します。

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私は最後まで登録しきらずに、予約メールだけで会場へ行ってしまいましたが、そのまま必要な情報を登録しきって、個人のQRコードまで発行してから会場に行かれるのが時短でオススメです。

 

そんなわけで、予約の時間に合わせて会場へ行きました。最寄りのU1の駅を降りれば、検査会場までの看板があるので、迷わずたどり着けます。会場内ではFFP2マスクの着用義務があります。忘れてしまっても会場入り口で配布していたので大丈夫そう。いつまで配布しているか、いつまで無料かは不明です。

 

会場に着いたら、まずは登録の続き。e-Cardと写真付きの身分証明書の提示を求められます。私のe-Cardは写真付きだったので、それだけ見せて、個人情報(住所、電話番号)を登録し、QRコードが発行されました。このQRコードは検査結果の登録などに使用されるそうで、2月まで利用できるとのことでした。

 

あとは印刷されたQRコードの紙を持って、列に並びます。検査はいつも通り。鼻にぐいっと突っ込まれて、その棒を液体に突っ込んでしばしぐるぐる回すよう指示されます。ぐるぐる回しながら列を進むと今度は検査パレッドに4滴垂らすよう指示されて、その後、また10分ほど結果が出るのを待ちます。

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待っている間にいろいろ用意せよ、と書かれていますが、10分後に検査パレッドを見せて「はい、陰性。QRコード読み取らせてね」とピッとされ、24時間有効の陰性証明が発行されます。その後SMSで今後使用するためのQRコードが送られてきたりしながら帰宅です。だいたい30分ぐらいで終了しました。混んでいる時間帯があるかもしれませんので、かかる時間に幅はありそうです。

 

残念ながら、もちろん100%ではないけれど、やらないよりやるべき、ということで。ちなみにルームメイトもみんな受けたのですが、親の扶養でかつドイツ人の子はe-Cardが手元にないので、薬局で20ユーロ支払って検査していました。薬局では、e-Cardないですと言ってそのまま受けられたそうです。e-Cardがない場合、この無料のテストが受けられるのかは私も不明です。どこか読んだら書いてあるんだろうか…。ざっと見ると、受けられそうだけど…。ちなみに犬は同伴できないみたいです。これがQ&Aに出てるのウィーンらしい。

 

そんなわけで、クリスマス会に参加予定の友人は全員陰性の連絡。なんだか変な感じですが、そこまでしてでも会いたい人たちなので。個人のQRコードが発行される下に監視社会への影を感じなくもないですが、いかんせん病院は逼迫していますので、個人で協力できることをしようという気持ちが勝ります。一番は家ごもりがいいのでしょうが、散歩に行っても太陽すら見えない冬に、これからしばらく人にも会えないとなると、この2日間はクリスチャンとか関係なく会いたい…という気持ちでいっぱいです。病院勤務の方はクリスマスも病院なのかな…。無料でテストできるよう、準備と整備をしてくれたウィーン市にも働いているみなさんにも感謝しかありません。

もはやコロナにはもちろんかかりたくないけれど、「どうして」が複雑になりすぎていて、モラルを問われる毎日はうすーく削られるように疲弊するんだということをこの1年しみじみと学びました。今回のパンデミックから社会を支えてくれているはずの医療従事者を社会から孤立させない仕組みが必要なんだろうな…とうっすら考えてしまいます。いろいろ考えますよね…年末だもの。

 

今年も残り8日。久しぶりの友人との時間を楽しもうと思います。