海外デトックス。

今日は適当な理由をつけて久しぶりにお化粧しました。

結果私のお化粧は非常に古臭いことに気がつきました。もうかれこれ1年半、ファンデーションを使ってないので、久しぶりにファンデーションを施した肌の違和感ったらない。でも普段の(化粧)状態で日本の電車に乗ったら「あの人寝坊したのかしら」って思われそうですよね?誰に聞いてるかわかりませんが、そうですよね?どうしよう。

 

ただポジティブシンキングで言うと、これは海外デトックスかもしれない!

だって日本に居た頃より、肌の調子はすこぶるいいです。

 

おまけに、私の最大の海外デトックスはアトピーがほぼ完治したこと。

これはデンマークに住んでいた頃に起こった現象です。もともと、私は重度のアトピー性皮膚炎を3歳くらいから発症していて、特に足首からふくらはぎにかけてと、肘が酷かったんです。どのくらいだったかというと…

  • かきぐせがひどくて、寝ている間に搔き壊し、布団が血だらけになる。
  • 布団が血だらけになるのが辛くて、外泊では安眠できない。
  • 洋服は夏も長袖、サンダルは履けない。なぜなら常に出血してたから。
  • 常に出血してたので、包帯かガーセをしないと服も靴下も着用できない
  • 包帯、ガーゼなしだと、服や靴下に張り付いて脱ぐときが地獄
  • 夏場はトビヒして、さらに重症になる。
  • 故にプールの授業は常に見学、泳げない。
  • 故にプールも海も温泉も、アトピー箇所には刺激が強すぎて地獄。
  • 調子悪いとお風呂も痛いし、お風呂上がりで体温が上がると痒さ倍増。
  • 眠たくなって体温が上がっても痒くなる。
  • 眠たい、でも痒くて眠れない、の繰り返し。
  • 寝るために患部を氷枕でキンキンに冷やすしかない。
  • 皮膚科の薬が効いた試しはない。
  • なんなら皮膚科で巻かれる包帯がトラウマ。包帯で巻かれると熱がこもるだけ。
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ロンドン研修旅行。

なんて事はないロンドン研修旅行記です。

 

ウィーンから2時間少々のフライト。ロンドンに到着したものの、EU外の私だけ1時間のパスポートコントロールでの足止め。みんな優しくて、コーヒー飲んで待っていてくれました。ロンドンのパスポートコントロール厳しい。学生証までチェックされたけど、ドイツ語だよお兄さん。そんなこんなで予定より1時間遅れて、ホテルへチェックイン。そして駅で待ち合わせて、今回の目的地、テートモダンへ。

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前を歩くみんな、赤いスポット。可愛い。見つけやすい。

 

研修のメインはChristian Marclay-The Clock

youtu.be

24時間の映像作品。もちろん、DVDなどないわけで、わざわざ飛行機に乗って美術館まで足を運びました。大盛況で上映空間に入れるまで1時間弱並びました。そして3時間たっぷり楽しんだところで、腹ペコに。一旦腹ごしらえに、テートのすぐそばのアジアンレストランWagamamaへ。

1年4ヶ月ぶりのとんかつ!とんかつ!

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頑張れハラスメントを卒業する誕生日。

2月になりました。一時帰国しようかギリギリまで考えていましたが、結局ウィーンでやらなければならないことが片付いていないのを言い訳に今回は見送りました。ちょうど母も病院通いが落ち着いて、のんびりと仕事に復帰。電話で両親の元気そうな声を聞いて甘えてしまいました。会えると思っていた母を随分とがっかりさせてしまいました。夏の祖母の一周忌には帰ってお線香を上げたいと思っています。

 

あんなに帰りたいな〜とホームシックになっていたのに、今は少し日本に帰るのが怖いです。私は何かやはり母国に夢を抱きがちなようです。ただ、現実を思い出せば、私は日本でこそアウトサイダーで、それなりに苦しい思いもしてきた。かといってウィーンがホームかと言われればそれもよく分からない。自分自身が間文化主義的な何かを体現しているような気すらしてきます。

 

前に書いたように、夢の国を求めて国を移動してきたわけではありません。その時に本当にやりたいことと向き合った結果、移動を余儀なくされたという方が私の場合はしっくりきます。

 

kiikiii.hatenablog.com

 そして、今の自分が想像以上に日本社会と距離が出来てしまったことに最近気を揉んでいます。おそらくウィーンの日常で、このブログと読書以外で日本語を使う機会がないというのが原因のような気がします。

 

私の日本語から、本来の主目的であるコミュニケーションという役割が知らぬ間に抜け落ちてしまったようです。会話に使われない言語というのは、実態が曖昧になり、そして違和感を覚え始める。これは過去の生活には無かった新しい現象です。

 

簡単に説明すると、例えば「頑張ってね」と日本語で言われることに違和感を覚える。それが今の症状です。私の症例。笑

おそらく、今、私にかけられる「頑張ってね」に実態がないのです。

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簡単に褒め言葉を発してくる人アレルギー。

実は大学の教授陣の中で、唯一苦手な先生がいます。今日はそんな話です。

 

セメスター最後の1週間は建築図面を起こす授業で埋まっています。建築図面は今やAutoCADなんかのプログラムを使って書きおこすのが主流ですが、アナログに手書きのパターンも同時に勉強しています。夕方までアナログ版の授業で、夕方から夜までAutoCADの授業をみっちり受けています。

 

私は芸術建築学科のScenographyのスタジオで勉強しています。建築要素を勉強する必要があれど、耐震やそれこそ消防法とかやりませんし(たったぶん!)。インスタレーションやパフォーミングアーツの分野に隣接と云うか足を突っ込んでいるというか、まぁScenographyなんですが、技巧系の授業はこの2つくらいです。重たいのは。この授業を受けていると、つくづく建築専攻でなくて良かったと思わされます。

 

永遠と線を追う集中力がないというのもあります。身も蓋もないですが。

でもそれ以上にどうにも、アナログ手法を教えてくれる建築分野の先生と相性が悪いんです。こんなに的確に私の気持ちを突落せるのは彼女くらいかもしれない。笑

 

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オープンアトリエ。

オープンアトリエ中です。本日3日目。

夜10時までと長丁場なので、朝モニターのスイッチをONにして、友人を迎えて案内して。今は一時帰宅。3週間ぶりにスーパーで食材を購入して、新鮮なものが冷蔵庫に収納されました。3週間、キッチンに立つ隙もなく、むしろ11月頃から週末らしい週末もなく駆け抜けてきました。気づけば来週で18/19Wセメスターも終了です。

 

最終プレゼンで披露したパフォーマンスはフィルムに収めて映像作品として上映中です。映像作品など撮ったことのなかった私ですが、先生が全面的に収録を手伝ってくれ、友人が映像セッティング方法を教えてくれ、教授がスピーカーを貸してくれて、大学がメディアプレイヤーを購入してくれました。あれよあれよと3日で映像が仕上がり、オープンを迎えました。今回は作品のオブジェクト、パフォーマンスの映像作品、そして2メートルの写真作品と一つの主体から3つの多角的なものをお見せしています。

 

このオープンアトリエのためにロシアはモスクアから、文字どおり飛んできた女性に声をかけられました。彼女は私たちのスタジオでの勉強を夢見て、在学生からのポートフォリオアドバイスに参加するつもりでやってきたそうです。最終プロダクトが写真、オブシェクトと少なくとも最低2つはあるわけですが、実際には4ヶ月膨大な量のリサーチとスケッチ、ファーストモデルから最終に至るまでのプロセスを経てきた私たち。ですがオープンアトリエでそのプロセスを披露したことはありません。彼女は、数日で仕上げたものでないことは明らかだけれど、どのくらいの時間と労力を費やしたのかと言う質問を私たちに投げかけてきました。どうして披露しないのか?と。

 

ここでは「努力」は評価の対象にはなりません。

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自己満からの脱却その一歩。

不安でガクガク震えていた最終プレゼンが無事終了しました。前回書いた、日本人問題はある意味、今の自分が一番いい形で消化できたと思います。

 

パフォーマンスをからめた作品を制作したのも初めてでしたが、そうしたい、そうせねばならない。オブジェクトが仕上がってから自然と、また強くそう思い、テキストを書き上げ昨日に挑みました。自分が今まで開いたことのない、表現方法と手段。そして半分では明らかに「これが今の答えだろう」と言う不思議な自信と、もう半分は自分にとって新しい段階すぎての不安。プレゼン直前にトイレに駆け込むほどの緊張でしたが、初めて欲していたフラットな批評を頂きました。

 

制作の過程を逐一プレゼンするのはヨーロッパ芸術教育のセオリーだと思います。4ヶ月、その課程の中で様々なコメントを教授陣からもらっていました。

 

「オブジェクトとしての魅力は最大級、でもコンセプトが難解で理解しきれない」

「言語の問題で、明らかに難解さを増しているのであれば、私はあなたの宇宙を理解したい。通訳を手配することも検討できる」

 

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あなたはジョーカー。

ロンドンに行って来ました。あっという間に4日がすぎ、昨日ウィーンに戻ってきました。ロンドンについて何か書きたいような、でもほとんど美術館に居たので…ね。

一つ言えることは、私はロンドンでは勉強に集中できないってことでしょうか。まるで街全体がファクトリーのようなところでした。お金と物と、そして多分何かしらの命を絶え間なく生み続けているうねりの中で自分を保てるほど、私はまだ自分というものが強くありません。そんな感想ではありますが、前評判とは違い、ご飯は美味しかったし、人は親切だったし、何より美術館のクオリティーはさすがの一言。十分に楽しんできました。

 

そして、空港から直行でアトリエに戻りました。教授とのショートタイムのミーティングがあったのです。そして、ぶり返した、またこの問題。

I am Japanese.

1年前にも書いていましたが、もういよいよ覚悟が必要なのか、なんなのか。

 

kiikiii.hatenablog.com

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