6年ぶりに水中散策。

6年ぶりに日本に一時帰国してきました。

もうドイツに戻って、フルスロットルで仕事しています。

 

考えてみたら、今までは1年で帰国して数ヶ月から数年過ごしてまた別の国へ移動していたので、帰る場所を外国に残して日本に出かけていくのは初めての感覚でした。

 

すごく不思議な体験でした。

自分がこの6年間でどれだけ価値観や見る世界が変わったのかを初めて自分で理解したというか。今の自分の生活で当たり前のことが、日本にはなくて、この先どうしようかなと実はちょっと途方に暮れてもいます。

 

私が今、ここで仕事にしていることを持ち帰って延長して続けようと思うと、

自分が日本では先駆者にならないと道はなさそうだし

しばらくは海外に活動できる何かしら、綱を繋いでおく必要があるんだなということ。

 

この10年間で実は日本には合計しても3年ちょっとしかいなかったこと。

そうやってゆっくり、自分の根っこが変わってしまったこと。

 

でも、それを日本では話す相手も、見せることもできなくて、今までと変わってませんよ〜って振る舞ってしまう自分がいます。帰りの飛行機の中で、水の中にいるみたいだと思いました。目を開けて周りを眺めることはできるけど、口を開けて話したり深く深呼吸したら死んじゃう。耳も深い静寂の中で何かを聞こうとするけれど、聞こえるのは水圧で圧縮された低い音だけ。

 

だからと言って、今の生活を続けたいかというと、限界も感じています。

多分まだやったらできるとは思うけれど

今のキャリアみたいなものの先には、フリーランスや永住権的なものに手を伸ばす必要があります。今暮らしている街は、仕事で一時的に滞在しているだけで、もしこの先10年とか暮らすなら、どこに住むのかもちゃんと考えないといけません。でも今の仕事を続けると移動が多すぎて、せめて家族がいれば、そこを拠り所にできるけれど、そいういうものがない私は、本当に一過性の人間関係を、作っては壊すを繰り返すことになりそうです。

 

本音をいうと

もう、ちょっと疲れたというか。

もっといいところ、もっといい環境、もっといい仕事のパートナーを探して、私はいつまで放浪を続けるんだろうか。

 

でも、日本にぽいっと帰れないこと、もしくは帰るなら今までのことが一度また振り出しに戻ることを今回理解したので、ね。

 

12月にまた引っ越す必要がありそうなんです。

10月までに今のポジションで仕事の契約を更新したいか返事をしないといけないんです。

 

自分がどこで何をしたいのか、この数年ずっと考えているけれど

何を軸に人生を振ったらいいのかわかりません。

 

ただ、日本の友人たちは、私がどこで何をしていようが良くも悪くも全然興味がなさそうで、そういうのが故郷なんだなと思いました。外国にいると、最初に目的や理由がないと留まることができないけれど、故郷というのは、私が先にあるんだよね。

 

どれだけ準備しても、日本に完全帰国したら、ここでの全てが恋しくなると思います。

ただ、もうほんとーーーーーに何か揺るがない拠点を作りたい。

 

遊牧生活の限界値、だと思います。

そして、ちょっと踏ん張って、もうちょっと頑張る、を繰り返す自分が自分で憎いです。

何より、これを作品で消化しちゃおうとするからいけないんだと。

人生って頑張るためのものじゃないじゃない、幸せに生きないと。苦笑。

 

両親に泣かれたのが、結構効いてます。

人生って終わりに向かうほど、なんだか切ないものなんでしょうか。