ウィーンの学生寮に住んでいた話。デポジットが返金されて完結。

家探しで色々と苦労していますが、これまでの1年はどうしていたのか?

 

学生寮に住んでいました。日本からウィーンの家を決める必要があって、当時はドイツ語が全く理解できなかったので、いきなりフラットシェアはハードルが高かった。そもそもどうやって探すものなのかもわからなかった。そんなわけで英語で問い合わせも書類も、何もかも終わらせられる学生寮に的を絞って探しました。音大生には音出し可という条件があるので不向きかと思いますが、それ以外の方で何かお役に立てればと思い書いてみます。ご興味のある方だけ、どうぞ!

 

 

全然詳しくないのですが、ウィーンでは「〇〇大学の寮」という括りは無いようで、「学生寮」という括りの住居が存在します。証明があれば大抵は契約できる仕組みのようです。ざっくりですみません。種類は様々。中にはカトリックの学生寮もあり、部屋に十字架が常設されている、なんてこともあります。とにかく英語で検索をかければ候補を見ることができます。候補についてはスキップ。

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私が実際に私が住んでいた寮のお部屋。

シングルルームで、バストイレと冷蔵庫などを隣の部屋の子とシェアするタイプです。ラッキーなことに隣の部屋は私が住んでいた期間ずっと空室でした。

 

管理していたのはオーストリア学術交流会、OeADです。OeADは、教育、学術研究分野での国際的なモビリティと協力のためのオーストリアの機関、だそうです。よくわかららないのですが…わからないことばかりだな!

 

他にもいくつかコンタクトをとっていたのですが7月の時点で希望するシングルタイプで空きがあるところで話が進んだのがこのOeADだけでした。希望した物件が中心から離れていたからかもしれません。詳しくは忘却の彼方となりつつあるのですが…。

 

契約までの手順

1. ホームページで利用登録。同時に寮の希望を第三希望まで入力

2. どれか希望の物件がマッチすれば、詳しい契約書などがメールで添付されて届く

*1の段階か2の段階で、入学許可証とパスポートの提出を求められます。学業や研究以外の目的では基本的に契約できないようでした。

3. Kautionを送金する

4.  先方にデポジットが着金したところで契約成立、あとは入居日に鍵をピックアップ

 

7月に問い合わせて、8月上旬には送金を終えて、家を確保しました。全ての書類、全ての連絡事項のメールがバイリンガルで英語とドイツ語だったのでとても助かりました。当時はビザの申請に何が必要かもよくわかっていなかったのですが、学生寮の契約成立の紙一枚で私は初回のビザ申請は事足りました。

 

入居日には部屋のコンディション報告シートと、Meldezettel(すでにOeADの社印が押されたもの)を受け取り、コンディションシートは即事務所へ提出します。あとは事務手数料、月々の家賃とインターネット代を支払うくらいです。

 

費用と設備

*2017年当時の私のケースです。詳しくは問い合わせてくださいね!

 

  • Kaution(保証金)950ユーロ
  • 家賃357ユーロ
  • インターネット月5ユーロ
  • 事務手数料(1回のみ)150ユーロ
  • 延長事務手数料(1回のみ)30ユーロ
  • 延長時の追加Kaution30ユーロ
  • ランドリー使用料金1回2ユーロ

部屋の設備は勉強机、クローゼット、本棚、ベッド、マットレス、寝具一式。

共有部分は隣室とバストイレ、水周りと冷蔵庫。同じフロアの人たちとキッチンが共同でした。

 

私は昨年の9月から今年の6月までの契約したのですが、セメスター中に引っ越し先を探す時間もドイツ語も十分ではなく不安だったので結局8月まで延長しました。その時に延長事務手数料がかかっています。

 

退去時の手続き

契約終了日の2ヶ月ほど前に延長するか否かの確認がメールできます。ここで手続きしなければ、その後1ヶ月から2週間前に退去手続きについてのメールが届きます。退去日時、鍵の返却方法、Kaution(保証金)の返金先についてなど。

 

Kaution(保証金)の返金の手続きを間違えた話

Kaution(保証金)の950ユーロは相場に対して高いと思います。通常は家賃の2ヶ月で設定が一般的でしょう。返金には退去の手続きのメールに添付されている書類を提出する必要があります。ホームページにも明記されていますが「自動的に返金されない」のでご注意ください。1つは返金先の自分の銀行口座の情報と契約解除の書類。そしてもう1つを私が勘違いしたのですがde-registerを行った証明書が必要です。私はこのde-registerが契約解除の書類と同等だと勘違いしてしまったんです。

書類には最大で返金まで6週間と書かれていました。ですが退去から6週間が過ぎでも返金されなかったので、OeADに問い合わせたところ、de-registerの報告がないから、送ってほしいとの返信でした。簡単に言うと、Meldezettelを新住所に変更もしくは帰国で削除した、という連絡が必要だったんです。というわけで新住所に変更した時に発行されたMeldezettelを提出して、その数日後に返金完了の書類がメールで送られてきました。返金額は最初の保証金全額の950ユーロ+30ユーロ。全額返ってきたのにはビックリしました。部屋は綺麗に使っていたし、コンディションシートもかなり詳細に書いて提出していたからかジェネラルか…どちらにしても有難い!

 

学生寮のメリット

  • 日本から手続きが全て行える
  • ビザの申請に必要な書類が自動で発行され、スムーズ
  • 必要最低限のものが揃っている
  • 連絡事項は常にバイリンガル
  • 大抵写真で見た通りの状態

学生寮のデメリット

  • 契約期間がロックされているので融通が効きづらい
  • 内装はザ学生寮、家具のセンスにちょっと参る。笑
  • 金曜日のサッカーの試合後のキッチンはカオス
  • 住んでいる学生はインターナショナルだが平均して若い(振る舞いが)
  • 金曜日と土曜日にセンスの悪いテクノが爆音で流れてくる(我が家の場合)
  • ルームメイトを選べない(友達と同時に入居する場合は可)

 

というわけで、書類上のメリットは多いものの、住んでいる学生と接点はありませんでした。一番の理由は私の帰宅時間が遅いことと、部屋にこもって課題に追われていたことですが。寮生に対して若くて、子供だなぁという印象しかなかったので、積極的に誰かと話したいとも思いませんでした。唯一の話し相手は日本人の研究職で滞在されてた先生くらい。私が寮を選んだ理由同様にドイツ語が苦手な子が多く、寮全体ではそれぞれ同じ国籍の子たちがグループを作って生活している感じでした。母国語で生活しており、英語すら聞こえてこない環境でした。

 

個人的には海外生活に不慣れな人への最初のステップとしてオススメするかと言われれば、もしホームステイ等を見つけられるならそっちの方がいいと思います。

ウィーンのリアルな生活とは随分違いますし、言語習得にはあまり適した環境ではありません。もちろん寮によって環境は違うし、一人部屋ではなく同室の人がいればまた違うのですが。安全でストレスが少ない分、お客さん感も強いのが寮生活じゃないかなぁと思います。

 

逆に、短期でウィーンで勉強する、海外生活にも慣れているが現地の生活にはさほど興味はないという方。なんらかの理由でフラットシェアは嫌だという方には良いかもしれません。OeADの事務の対応は基本的に全てオンラインで済みますし、レスポンスも早いです。人間関係のめんどくささは最小限かと!

 

何か少しでも参考になれば嬉しいです。