ただの日常と別れ。

前回の投稿が5月、気が付けば7月。6月は一瞬で過ぎ去りました、おはようございます、kikiです。

 

今週ワクチン接種の予定が入っていて少しドキドキしています。

自分なりに色々と情報を読んで、コロナ感染とワクチン接種のリスクを天秤にかけて受けることにしました。日本に住む家族も先週一回目を受けています。

 

2回目が8月なので、9月には去年果たせなかった、「安いチケットと宿を見つけてふらりと旅行」が出来るでしょうか。どうでしょうか。母には9月の一時帰国はオリンピックがあるし、難しいのではとの見解を頂戴しました。悲しい。えっもう5年帰れず、卒業しちゃうんですけどっていう年末を迎えそうです。年末は帰れるかな…卒業制作と論文でそれどころじゃなさそうでもありますが…。うん。

 

6月は作品のプレゼンに展覧会、そしてわが主任教授の退任に伴いメモリアルブック的なものを制作することをこっそりうけおい、友達と二人でコソコソ制作と並行して準備していました。両手に見せられない荷物を抱え、展覧会のミーティングにもほとんど出席しない私たちのコソコソ具合に不信感を抱いた教授に、ある日抱えている本のプロットを指さして「それあたらしい作品かしら?見せてくれる?」と聞かれたときは自分の嘘の下手さ具合に天を仰ぎました。ウィーンに居るときは、よくスタジオで私の課題以外の作品を眺めていたので、断るのに適当な言葉が浮かばす「これは別のものです」という謎の返答と泳いだ目を見た教授が珍しくさらっと引き下がり、誰だ私にこのシークレットミッションを託したのは、とみんなが苦笑いでした。

 

でも、とっても喜んでもらい、涙が出そうでした。

引っ越しのお手伝いをしては、素敵なグラスをいただいたり、ご飯をごちそうになり、最後までかわいがってくれ、温かい気持ちでいっぱいです。明日とうとうお見送りかと思うと、寂しいですが、また夏休みの間にドイツのご自宅に遊びに行ったり、秋からは卒業制作の作品の面倒を見てもらうわけなので、まだまだ泣かないと決めています。

 

人としてとてもチャーミングで温かい彼女から芸術だけではなく、たくさんのものを教わったと思います。御年70歳、最近は一緒に歩いてても躓いて少しハラハラする場面を目にするようになって、寂しいけれどちょうどいいタイミングなんだろうなという気もしています。

 

誠実に芸術と向き合っている、だからあなたは大丈夫よ。全部そのうちやってくる。

その言葉にどれだけ救われたか。

 

どうかいつまでも健康でいてほしい。

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